66話目 ページ27
……やっぱり、やめておこう
前みたいにみんなに心配を掛けたくはない、し…
私の弱虫、いくじなし
こうやっていつも大事な場面で怖気ずいて何にも出来ない
わかってる、自分でもわかってるよ
逃げているって
でも、怖いから、何だかんだ理由を付けて逃げる
だって、だって…
______みんなに心配させたくない、もう私の事で泣かせたくない
もう、私がいなくなって兄弟が泣くのは見たくないから_____
そんな事を1人で悶々と葛藤していたら、何時の間にかその場で寝てしまっていた
____(人1)、起きろ__(人1)_______
何処か遠くで声が聞こえ、飛び起きた
「は、はいっ!!」
「(人1)、夕餉の時間だぞ。寝てたのか?」
「あ、うん。ごめんね、寝ちゃってた!起こしてくれてありがとね、薬研!」
寝起きなのもあるけど、さっきの声の事もあって顔がかなり引き攣っている
「…何かあったのか?」
ほら、やっぱり薬研にはきっとすぐに気づかれちゃうよね
「何もないよ」
嗚呼、駄目だ。こんなんじゃ薬研は益々疑っちゃう
「そうか。まあ(人1)が何かないって言うなら何もないんだろうな」
夕餉行こうぜ、と先を歩く
「え、聞かないの…?」
思わず聞いてしまった、こんな事は初めてだったから
「誰だって聞かれたくない事の1つや2つあるだろ?それを不躾に聞くほど悪趣味じゃねえさ」
その言葉がとてつもなく嬉しくて、我慢出来なくて薬研に後ろから抱き着いた
「薬研っ!!優しい薬研、大好きだよ!!」
そのままの体制で大好きやら愛してるやら言い続けていた、勿論冗談だけども
「流石の俺っちもそこまで言われたら照れちまうなあ」
「へへっ、もっと照れろ〜〜〜!!」
ぎゅっ、と薬研を抱きしめる力をより強めた
「……俺っちもやられっ放しは嫌なんだよなあ」
「じゃあ反撃してみれ」
ば、の言葉が出る前に私の手を薬研が優しく解いた
薬研が振り向き、そのまま私の腰に手を当て
反対の手は私の顎に手を添えた
「や、薬研、何を……ッ!?」
声が出なかった
だって、薬研が、薬研が
___________接吻したから
「なっ、ななな何を……!!薬研!?」
口を、否、唇を抑えながら聞いた
「仕返しだ、あんまり俺っちを見くびらない方がいいぜ?」
「な……!!な……!!!」
私は金魚みたいに口をぱくぱくとする事しか出来なかった
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樹 - 凄く面白くて大好きです!いつまでも更新待ってます! (2019年1月4日 15時) (レス) id: 7fba46ff84 (このIDを非表示/違反報告)
桃月(プロフ) - 4869H.Kさん» コメントありがとうございます!!近々更新する予定なので、もうちょっと待ってもらえると…!! (2017年9月19日 7時) (レス) id: 7b012793f7 (このIDを非表示/違反報告)
4869H.K(プロフ) - 白雪が、めっちゃ気になります。更新お願いします! (2017年9月18日 17時) (レス) id: 7a8b945c7b (このIDを非表示/違反報告)
桃月(プロフ) - HANAさん» コメントありがとうございます!さささ最高だなんて……ありがとうございます!これからも頑張ります!! (2017年3月25日 0時) (レス) id: 7b012793f7 (このIDを非表示/違反報告)
HANA - 面白そうで読んでみました。流石期待を裏切りませんね!いち兄と安定と堀川くん推してるので、本当最高です!! (2017年3月24日 10時) (レス) id: c2431b68f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃月 | 作成日時:2016年10月15日 16時