粟田口の贋作は刀剣女士！？part２

６０話目 ページ15

堀川side

（人１）達が極修行をしに、本丸を出て行った


小夜くん達と話しながら歩く（人１）の背中が何だか逞しく見えた


修行に行かなくても充分強いんじゃないかな


そう思えてしまう


……僕は、（人１）に再開してから腑抜けてしまったのだろうか


最近はぼっーとする時間があると、（人１）の事を考えてしまう


兼さんや主さんのお手伝いをしないで（人１）と一緒にいる事が多いと思うし


それだけじゃない、（人１）が他の刀剣達と話していたりすると、何とも言えない嫌な感情が湧き出てくる




……この感情が何なのか、僕は知っている


でも知りたくない、わかりたくない


この感情が何なのか知ってしまったら、（人１）に普通に接しれないと思うから


いつか言うべき時に言うからと自分に言い聞かせて


今日もこの感情に蓋をする


そして、遠くを歩く（人１）の背中に向かって叫んだ


「（人１）！！みんなっ！！！頑張ってねーーーーー！！！！」


届いて、僕の声


（人１）に聞いてもらいたい


これが、今の僕に出来る精一杯の事


「うんっ！！頑張るよ堀川！！！強くなって来るからね！！！」


（人１）がそう叫んだ


僕に連られてみんなが短刀達に応援を送る


（人１）達は手を振ると、とうとう姿が見えなくなってしまった


本当に言ってしまったんだと実感して、寂しくなった


すると背中をばんっ、と叩かれた


「ほーりーかーわー？？最近誰かが俺の仕事の手伝いしてくれないから、俺のお仕事終わんないんだけどーーー？？」


「最近国広が誰とは言わねえけど、どっかの刀剣女士にご執心だから俺の世話をする奴がいないんだけどなあ？？」


主さんと兼さんがにやにやしながらそう言った


僕は少し笑った後


「はいはい、今日もお手伝いしますよー！何からしましょうか？」


そう言いながら2人の背中を押し、本丸の中に入っていった

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