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vol.06 ページ7

本当に…申し訳ないのこの上ない…。


青柳さんにあんなに迷惑かけるなんて

A、一生の不覚。


『何やってんだ私…』


自分で自分を反省させる。

けど心のどこかで、

看病してくれた青柳さんに


惚れ直してる自分がいた。


いや、あれだけ迷惑かけて…

嫌われたに決まってるじゃん…。


『大好きな俳優さんなのにぃ…』


電車から降りて

すっかり暗くなった夜道を、

一人でトボトボと歩いて家路につく。


『ただいまぁ…』


「…っ!!」

「〜…!」


『また…か。』


騒がしいリビングを通り過ぎて、

直行で自分の部屋に向かう。


…密室でもないのに

息苦しい。


『…そんなことより』


鞄の中から袋を取り出し、

チケットを丁寧に引き出す。


これは…


『5列目…』

とんでもなく良席だよね…?

本当にいいのかな、もらっても。


…でももらったからには、

この身を削ってでも行こう…。


ベッドに身体を預け、

ゴロゴロと左右に転がる。


「今はAちゃんの方が優先。」


きゅん。


まさにそんな音が、心臓を締め付ける。

『…あの顔であの言葉は反則だぁ』

次に見れるのは来週。

今度は仕事モードの青柳さんだ。


私服の青柳さんもいいけど…

青柳さんの演技もキラキラしてて

私はそこに一目惚れしたんだ。


だから久しぶりに

心の底から楽しみと思える事が出来た。


嬉しい、楽しみ。


一人ベッドでうずくまり、

ふふっと堪えきれない笑みをこぼす。


そして。


『…このボトムス、いや、ワンピース?』

待ちに待った舞台の前夜。

一人で明日の服装に悩む。


ピロロン


その時、誰かからメールが来る。

おもむろにメールを開くと


from,亜澄


友達の名前。

いや、私はあまり友達とは呼びたくない。


何もかも自分が一番、

ぶりっ子ではないけど

自分は可愛いと思っている子。

取っ替え引っ替えに彼氏を作る上に、

人の幸せは根こそぎ奪おうとするので、


私はあまり好きではない。

むしろ、苦手。


あんまり人の悪口は

言いたくないけど…ね。


《A!明日暇?遊ぼーよ!》


案の定、思ってた通りの内容だ。


《ごめん、明日は予定があるの(*_ _)》


適当に返信して、放っておく。

しばらくして、再び亜澄からメール。


《えぇ〜、それ、私も行きたぁい(´・ω・`)》


『…えぇ』

呆れ混じりの声が出た。

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設定タグ:青柳翔 , 劇団EXILE , 妄想   
作品ジャンル:恋愛
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砂我樹冷夏(プロフ) - この作品大好きです。また更新されるのを楽しみにしてます。 (2016年3月3日 22時) (レス) id: bc3d1de2bf (このIDを非表示/違反報告)
クレープ♪ - 更新停止やめて!!!!!!!!!!!!!!!! (2016年2月11日 13時) (レス) id: 5073b0f41b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2015年7月24日 15時

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