第十一章 化け物少女 ページ2
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直毘人様が連れてきた子供恐ろしい術式を使うそうよ。
噂だと人をバラバラにしたとか。
おまけにあの血のような瞳……
─────まるで化け物だわ。
──────────
「ふわぁ〜…」
別に場所が移り変わっただけで、扱いは大して変わらない。
廊下を歩く度にチラチラとこっちを見て何やら話しているし、食事を持ってくる人だって目さえも合わせやしない。
(あの極寒よりは幾分ましか…)
一通りの自由がある。ただそれだけでいい。
それに、話し相手が居なくて困ったら夜叉を呼べばいい。
「?」
廊下を曲がると、直ぐ目の前に壁があった。
……いや、一人の男が立っていた。
直毘人「オマエか思ったより元気そうだな」
「げぇ………」
彼はボクをここに連れてきた張本人、禪院直毘人。
直毘人「ここは住み心地がよいだろう」
「そうだね。けど、付き添いは減らして欲しいな。トイレまで着いてこられると困るよ」
この人に対して敬語なんて使わない。いや、誰にも使ったことないけど。
使用人にガン飛ばされるけど、ボクは上下関係とか興味ないし、あっちも気にしてないならいいじゃない。
直毘人「なら早く信頼できる使用人を作れ」
「イヤだね。命を狙ってくる奴らの中からどうやって作れって言うの?」
そう、ここには基本的にボクをよく思ってない奴らが蔓延ってる。
一人だけ試しに使いを頼んだ奴はいたけど、隙あらば殺されかけたからそれ以来はもう…。
「誰一人だって信用してないんだから」
─────
「いつか………ここを出ていきたい」
夜叉《口癖になってきたわね。そんなに嫌?》
縁側で三色団子を片手に呟くボクの髪をふよふよ浮きながら結う夜叉。
「嫌だね。……でも仮に出ていったとしても、多分直ぐに死んじゃう」
自分で戦う術を持ってなさすぎるんだ。
「その為には特訓しないとだけど、何をビビってるのか禁止されてて……」
夜叉《そうねぇ。術式が爆発したらここなくなるものね》
「ここの連中は、ボクを研究しているにしては扱いが下手すぎる!術式どころか、ボク自身を全く生かせてないじゃないか」
一気に団子を口に突っ込んで、お茶で流し込む。
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ゆあ - とても、面白かったです!\(^o^)/ 次回も必ず見ますので、よろしくおねがいします!(^^) (2021年7月30日 13時) (レス) id: fb16359603 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 楓さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月25日 21時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 更新再開楽しみにしています! (2021年1月13日 0時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます!最近絵の方に時間をつぎ込んでいまして(遊びではなくしっかりとしたもの)更新はしたいとは思っているんです!!本当に申し訳ないです (2021年1月13日 0時) (レス) id: 2075f0069f (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2021年1月4日 20時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楓 | 作成日時:2020年7月17日 23時