三話 ページ41
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伏黒から「何とかしろ」と視線を向けられ、釘崎は必死にフォローに移る。
釘崎「こ、コイツらは姉弟見たいなもんだから気にしないで!!」
小沢「は、はぁ…」
Aが伏黒に事情を聞いていると、ふと虎杖が小沢を見た。
虎杖「あれ…」
釘崎(あ、しまった。私まだ虎杖に優子のこと言ってない!!)
半年前とは言ってもこれほどの変化、絶対に誰か気付かれないはず。
しかし、それは女性にとってはかなり痛い思いをしてしまう場合もある。
釘崎(久しぶりに再会した憧れの人に「誰?」なんて……言われたくない台詞No.1なんじゃない!?)
感動の場を壊さない為にも釘崎は更にフォローを入れようとする。
釘崎「虎杖!!この子は───」
虎杖「小沢じゃん、なにしてんの?」
思いがけない展開に3人は十点板を掲げる。
──────────
その後は軽く東京を回って、現在は駅のホーム。
これ以上は名残惜しくなるからと、小沢を見送るのは意外にもAだけ。
小沢(虎杖君は私が知らない私を見てくれる。虎杖君以外の男の子なんて嫌い…。
でも、私は私が嫌いな人達と同じ尺度で生きている)
────“「またな」”。
半年ぶりの彼の笑顔に、思わず涙をこぼす小沢。
それをAは静かに見ていた。
ホームに放送が鳴り、そろそろ電車の来る時間になる。
(ほんとに見送るの私で良かったの?)
小沢「あの、鬼扠さん」
「?」
小沢「今日は本当にありがとうございました」
「あー…まぁ、私は何もしなかったんだけど」
小沢のような子と話すのは慣れていないのか困ったように頭をかくA。
小沢「その…虎杖君のことよろしくお願いします」
「任せてよ。弟は大切にする主義だ」
小沢は下を向くと、ぽつりと話した。
小沢「私、たとえ虎杖君と鬼扠さんがどんな関係であったとしてもいいんです。
だって……鬼扠さんは同性の私から見ても、とても素敵な人だから」
「………なんか、照れる」
小沢「ふふっ。それじゃあ、次会えたらまた一緒に観光に連れていってくれますか?」
「…うん、いいよ」
その会話を最後に、小沢は電車に乗り込んで去っていった。
───
で、後に釘崎のモヤモヤは虎杖が自分より先に彼女ができるのがムカつくからと分かった。
伏黒「あっそ」
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楓(プロフ) - あみみさん» ありがとうございます!分かっていただけて嬉しい!!頑張りますよー!! (2020年6月22日 0時) (レス) id: 2075f0069f (このIDを非表示/違反報告)
あみみ(プロフ) - 解説わかりやすかったです!設定が面白いです!! (2020年6月21日 22時) (レス) id: a0752004c7 (このIDを非表示/違反報告)
あみみ(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!これからも無理をせず更新頑張ってください!応援してます!!! (2020年6月21日 22時) (レス) id: a0752004c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楓 | 作成日時:2020年6月21日 18時