七話 ページ26
.
画面に映る、五条からの若干ウザいメールに眉をしかめる。
釘崎「A、伏黒の様子見に行きましょ」
釘崎に服を引かれ伏黒の向かった跡を追う。
虎杖「津美紀の姉ちゃん無事だったか?」
伏黒「問題ない。それより任務の危険度が吊り上がった。
この件は他の術師に引き継がれる、オマエらはもう帰れ」
虎杖「？？」
釘崎「？？」
伏黒は虎杖と釘崎を引っ張って、無理矢理車にねじ込む。
虎杖「オマエらって、伏黒は?」
伏黒「俺は武田さんに挨拶して帰る。ほら、行け!!」
車がそのまま走り出すと、深刻な顔をして伏黒は立ち尽くした。
「不器用だよね、ユージも君も」
伏黒「……」
携帯片手に腕を組んで呆れたような眼差しを向けるA。
「もう少し頼ったりしないのかな……友達なんだから」
伏黒「アイツらは関係ねえ、これは」
「「俺だけの問題だ」って?それで死んだら笑えないよ」
もっとキツく返されると思ったが、そんな気力もないのかそのまま伏黒は黙りこんだ。
伏黒「オマエも帰すつもりだった、巻き込みたくない」
「前から思ってたけど、メグミって私のこと心配しすぎだよ。何で?」
それは……と言いかけたが、伏黒は口をつぐんだ。
「ま、いいや。私は一緒に行くからね、早く終わらせよう」
Aはぐしゃと荒く伏黒の頭を撫でて、先に歩いていった。
伏黒(それは…────)
─────
──八十八橋下──
伏黒(術式を付与した領域を延々と展開し続けるのは不可能だ。となると、この結界は少年院の時のような未完成の領域だ。
今回は逆に助かった。“帳”の必要がない)
見上げると不気味な存在感の八十八橋。
様々な証言があったが、それでも呪いの発動する条件は定まらない。
可能性のある条件をまとめると３つ。
１つ───夜であること。
２つ───下からであること。
３つ───峡谷の下の川を渡ること。
３つ目は川や境界を跨ぐ、彼岸へ渡るという行為は呪術的に大きな意味を持つと新田が言っていたことから。
釘崎「自分の話をしなさ過ぎ」
虎杖「だな」
伏黒の後ろから帰ったはずの２人の声が聞こえる。
知ってか知らずか、伏黒は困ったような顔をする。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 150人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楓(プロフ) - あみみさん» ありがとうございます！分かっていただけて嬉しい!!頑張りますよー！！ (2020年6月22日 0時) (
レス) id: 2075f0069f (このIDを非表示/違反報告)
あみみ(プロフ) - 解説わかりやすかったです！設定が面白いです！！ (2020年6月21日 22時) (レス) id: a0752004c7 (このIDを非表示/違反報告)
あみみ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！これからも無理をせず更新頑張ってください！応援してます！！！ (2020年6月21日 22時) (レス) id: a0752004c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楓 | 作成日時：2020年6月21日 18時
