結局、行く末は呪い【呪術廻戦】

四話 ページ27

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虎杖「助っ人……?」



　虎杖は身を隠している為、会える人間は限られている。


　家入と伊地知は戦闘は出来ないと見ていたので、誰かはすぐに想像できた。






　ガチャ……



「おっす、久しぶりユージ」


虎杖「やっぱ鬼扠！！」



　Aは制服ではなく、肩だしのトップにスキニーパンツとラフな格好だった。




虎杖「どっか出掛けてたのか?」


「うん、そんなもん」






虎杖「で、何すんの?俺まださっきの」



　「話がよく分かってない」と言う前に、五条の大きな手が口を塞いだ。




五条「今から二人には手合わせしてもらうよ、勿論術式ありでね。あ、でもAは武器使っちゃダメね」




「えぇ……」


虎杖「マジ…?」






─────




五条「はい、お互い準備いいね」



　屈伸する虎杖と背伸びをするAは、それぞれ５m程の距離をとって向かい合う。




五条「じゃ、好きなタイミングでどうぞ」






虎杖「っし、悪ィけど手加減しないからな!」



「いいね。来なよ、絶対私が勝つけど」





虎杖「そう言われるとヘコむわ……」




　空気は一変して緊張が流れた。





　バッ───



　地を蹴ったのは虎杖。持ち前の速さで、Aの元まで駆ける。



　そしてそのまま拳を大きく振るう。






　───ブンッ



虎杖「！！」



　だが、その攻撃は容易く避けられる。


　殴りかかられた本人は、この上なく楽しそうに天井に立っている。




虎杖「え……?」



　困惑する虎杖に遠くから五条が話かける。





五条「あ、良い忘れてたけど、Aの術式は万物の重力を操作するんだよ」





　───術式「重力統御術」。

　自分自身、他人等の人間だけでなく、無機物までもの重力も操ることが出来る。






「こっちからも行くよ」


　天井から脚を離すと、虎杖の方へと飛ぶ。



　来るタイミングを見計らって、虎杖が再び拳を突き出すが、空中で回転して避けられる。





虎杖「っ…くそ」



　虎杖が一度まばたきした瞬間、目の前にAの拳が飛んでいた。






　ドガッ────！！



虎杖「いっ〜〜!?」


　Aは容赦なく顎に掌底打ちを食らわせる。



　その衝撃で虎杖は後方に飛ぶが、何故かAまでも引っ張られる。



「………！」



　殴られたと同時に空いたAの右腕を掴んだのだった。




　足で勢いを殺し、思いきり振りかぶる。





　逃げ場のない状況で虎杖の攻撃は命中した。




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