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二話 ページ15

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 何も発することなく五条の隣に軽く腰かける。


 五条が表情を伺おうとしたが、垂れた髪で隠れて見ることはできなかった。




五条「特級と1級と戦ったらしいね。どうだった?」


「圧勝」



五条「そりゃそうか」




 家入は虎杖を見下ろすと、五条に訊ねた。



家入「好きに解剖(バラ)していいよね」



五条「役立てろよ」


家入「役立てるよ。誰に言ってんの」





─────






五条「僕はさ、性格悪いんだよね」



伊地知「知ってます」


五条「伊地知マジビンタ」


 迷うことなくキッパリと答える伊地知に五条は指を指す。



五条「教師なんて柄じゃない僕がなんで高専で教鞭をとっているか、聞いて」


伊地知「なんでですか…?」






五条「夢があるんだ」


伊地知「夢…ですか」



五条「そっ。悠仁のことでも分かる通り、上層部は呪術界の魔窟。

 保身馬鹿、世襲馬鹿、高慢馬鹿、ただの馬鹿が蔓延る。腐ったミカンのバーゲンセール。


 そんなクソ呪術界をリセットする。


 上の連中を皆殺しにするのは簡単だ。でもそれじゃ首がすげ替わるだけで変革は起きない。

 そんなやり方じゃ誰も付いて来ないしね、だから僕は教育を撰んだんだ。


 強く聡い仲間を育てることを」





五条「そんなわけで自分の任務を生徒に投げることもある」


「それはサボりたいだけ」



 今まで黙っていたAが、伊地知の代わりに諭す。




五条「皆優秀だよ。特に三年秤、二年乙骨、彼らは僕に並ぶ術師になる」


 悠仁もその一人であったと、五条は拳を強く握りしめる。






家入「ちょっと君達」


 道具を揃え、医療用手袋とマスクをつけた家入が遠くから話しかける。



家入「もう始めるけど、そこで見てるつもりか?」



 その後ろで、死んだはずの虎杖がむくりと起き上がったのを見て三人はあんぐりと口を開けた。




虎杖「おわっ!!フルチンじゃん!!」




伊地知「ごごご五ご五条さん!!いいいいいい生き」


五条「クックッ、伊地知うるさい」


「はあー……」



 家入はマスクを外し、あきらか残念そうな顔をする。



五条「悠仁!おかえり!!」


虎杖「オッス、ただいま!!」


 二人は笑顔でハイタッチをかわす。




 コツン


虎杖「?」


 いつの間にか隣に座り、虎杖の背中に拳を軽くあてるAの伏せられた紅い眼は潤んでいた。



「心配した」


虎杖「悪ぃ…」


 虎杖は申し訳なさそうに笑って拳を握った。



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(プロフ) - 豆腐てゃんさん» ありがたいです!!これからも頑張ります!! (2020年6月15日 20時) (レス) id: 2075f0069f (このIDを非表示/違反報告)
豆腐てゃん(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…!楽しみにしてます!がんばってください!! (2020年6月15日 13時) (レス) id: 8e32012101 (このIDを非表示/違反報告)
あみみ(プロフ) - 楓さん» 楽しみにしてます!これからもご愛読させていただきます!!! (2020年6月14日 15時) (レス) id: a0752004c7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あみみさん» まだまだ面倒な設定が残ってます……。それでも見ていただけるように努力します!! (2020年6月14日 0時) (レス) id: 2075f0069f (このIDを非表示/違反報告)
あみみ(プロフ) - 夢主ちゃんの呪術面白いです!!これからも応援してます、頑張ってください!! (2020年6月14日 0時) (レス) id: a0752004c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年6月8日 1時

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