番外編「おかしくなった緑谷出久」 その3 ページ31
緑谷「かっちゃんがどっかに行ってしまうって思ったんだ。
それで思ったんだ。かっちゃんがこんなに危険な目に遭うのは、きっと…………ヒーローを目指してるからじゃないかなって。
でもそんなこと聞いたら、かっちゃん絶対に否定するから………。だから、君の為にもここに閉じ込めてしまおうって。
僕ね………かっちゃんを愛してるんだよ」
怪我をしたことと、閉じ込めることの関連性が滅茶苦茶だ。
こんなのただのデクの妄想だ。
「ほんっと………気持ち悪いわ…」
本当に、ほんっとうにキモい。
グッ
デクの手に力がこもる。
緑谷「チッ……いいよ。こうやって教えてあげるから」
デクは私を床に押し倒した。
こうやって………ご飯を食べた後は、自分を求めさせようとする。
緑谷「はぁ……はっ……かっちゃん………!」
何が君の為だ……。
獣みたいな目付きして、喰らいつく様にキスする…………。
全部てめェが欲求不満だからだろうが…!
てめェが満足するためだろうが……!!
「…………だっさ(ボソッ
緑谷「…………」
ゴッ
―――――
目が覚める。
いつもより部屋が綺麗だ。
「……今日…あれの日か」
今日は、外に出掛ける日だ。
こんな状況でも、外出はできる。
まあ、1ヶ月に1回もないくらいの比率。
場所は、人気の少ない広場。
限られた人数しか入る事が出来ない、新しい作りだ。
緑谷「……じゃあ、僕は日用品とか食料買ってくるから。ここから出ちゃダメだよ」
中庭のベンチに座らされる。
「やることがない………」
これならあそこと変わらないじゃんか。
そこの髪が半分のヤツとは違って、子供と遊ぶ気もない……。
バッ
…………あっ?髪が半分?!
思わずベンチを立つ。
轟「……爆豪?」
体に複数の子供を引っ付けてる半分野郎が、一人ずつ剥がしながらこっちに歩いてくる。
最悪だ………、病院以来こいつとは会ってない。
轟「久しぶりだな、キズはどうだ?」
「別に……痛くも痒くもねぇし」
目の前に立つ半分野郎は、私よりもはるかにデカイ。
高校ん時は6㎝くらいしか差があったのに、今は20㎝近くもある。
バカでけェな…!こっちは2㎝しか伸びてないんだよ!!
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作者名：楓 | 作成日時：2018年2月25日 19時
