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道枝side
Aとの出会いは俺の念願だった事務所入所から１ヶ月がすぎてちょっとしてからだった
毎日レッスンに励み、努力の必要性を痛感させられる日々
そんな時に現れたのがAだった
第一印象は「可愛い」だった
確かに、男しか見たことの無いこの事務所に女の子が入ってきたことに驚きはあった
でも周りが言うような皮肉は全く俺の中には浮かばなかった
「話してみたい」
そう毎日思っていたが、皆の雰囲気を感じては遠くから陰口を言われて肩身の狭いAを眺めるだけだった
恭平「最近入ってきたAって子、可愛ええよな」
同期の恭平も同じことを思っていた
謙社「でも皆すぐ辞めるんやないかって言ってるで？
確かに俺も女にはこの仕事務まらんと思うわ」
今はAと姉弟のような謙社もこの時はあまりAのことを良いようには思っていなかった
その雰囲気に呑まれて俺も夜遅くまで残って練習するAを遠くから見るだけだった
そんなある日
大吾くんがAに陰口を言う何人かにトドメの一言を言った
その時、Aの顔を見ると
今にも泣きそうな顔をしながら、大吾くんを見つめていた
それから数日後、気づけばAの横には大吾くんがいて、日を重ねる毎に、正門くん、大橋くん…とAの周りに人が増えていった
あんなにいつも先生から怒られていたAは気づけば、周りの支えもあるからか、流星くんたちにも負けないぐらいダンスも歌も上達していた
そして、俺がAと初めて話した日
これも大吾くんがきっかけを作った
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作者名：ぽんす | 作成日時：2024年2月21日 11時
