42 ページ43
…なんで知ってるの？
私からは一言も言ってない。
大吾「…丈くんから聞いてん。
返事、どうするつもりなん？…」
大ちゃんが見つめてくる。
「……丈くんの言う通り、この前、恭平くんに告白された。
でも、まだ返事は待ってもらってる。
実は今日もその話になったんだけど……
気持ちが決まるまで待ってもらうようにお願いしたの。
だって私……」
……え？
私、今何言おうとしてる？
大吾「…どうしたん？」
もういっその事、言ってしまおうか…
「……私は……
大ちゃんがずっと好き、だからっ……」
お酒が入っていたからかもしれない。
勢いに余って言ってしまった。
この関係は好きになったら終わりのルール
もう終わりだ……
曖昧なことをしていた罰が当たったんだ…
大吾「……A…」
あ、終わりを告げられる…
「ご、ごめんね！
もう終わりだよね？あの、私が好きになっちゃったからっ……んっ」
誤魔化そうと色々言っていると、気づけば大ちゃんが唇を重ねてきた。
「…え？…」
大吾「……ごめん……
俺からあんなルール作っといて何言うてんねんって思うかもやけど…
俺はまだ離れたくない
Aがおらんとか考えられへん」
え？
それって…
大ちゃんも…
でも、聞くのをやめた。
私たちが好き同士でも、結ばれていいのか？
そんなことを考えてしまった。
「…でも…」
大吾「返事待ってもらってるってことは俺からゆらぎ始めてるんやろ？
でも、俺は離れたない。
一緒におりたい……お願い…」
そう言って大ちゃんは私を抱きしめてきた。
そんなこと言われたら離れられなくなる。
「ん。わかった。
まだ大ちゃんといる。」
ほんとに自分はつくづくずるい女
そう思ってしまう。
早くこの気持ちに決着をつけないと…
そう思いながら、私は大ちゃんの腕の中で眠りについた。
こうやって、体を重ねずに過ごした夜は今日が初めてだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽんす | 作成日時：2024年2月21日 11時
