私たちの関係って…【nnw】 (ページ19)

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恭平side

Aは俺を変えてくれた

そう言えるぐらい俺にとってAの存在は大きかった

俺の家族が勝手に履歴書を送り、気づけばこの世界に足を踏み入れていた

それほど興味もなかったこの世界

いつも綺麗な景色を見られる訳でもない

怒られ、自分の情けなさに気付かされ、努力する

この繰り返し

そのストレスの吐き口に俺の容姿ばかりで寄ってくる女を利用した

どうせ俺の中身なんて誰も見てくれない

そう毎日思っていた

ヤバい時には毎朝起きると毎回違う女が横で寝ていた

Aが事務所に入ってきた時も

所詮この女も一緒

そう思っていた

でも、初めてAと話した時

他の女とは違う

そう思った

Aと初めて話したのは、ライブのバックにつくことが決まり、初めてのリハがある日だった

恭平「お疲れ様で〜す」

駿佑「あ、恭平おつかれ〜」

俺が行くとみっちーがAと楽しそうに話していた

駿佑「あ、Aはまだ恭平と話したことないよな？」

「あ、そうだね」

そう言うと、みっちーがAを連れて俺のところに来た

駿佑「A、この人が高橋恭平やで！
俺が言った通りかっこいいやろ？」

「あ、えっと、はじめまして！
枝原Aです！
高橋さんいつもダンスとか歌の練習頑張ってるの見てます！」

恭平「…え、あ、ありがとう…」

目をキラキラさせながら俺に自己紹介してきた

びっくりした

みっちーがかっこいいか聞いとるんに、容姿やないことを最初に言ってきた

「私、高橋さんが練習している姿に励まされながらいつも練習してます！」

俺がAの励みになってた

しかも容姿以外を褒められた

少し心がくすぐったかった

恭平「そうなんや。
俺、ダンスも歌もやったこと無かったからさ。
皆に追いつこ思って…」

そう言うと、Aはまたキラキラした目で俺に話し出した

「私もダンス未経験なんです！一緒ですね！
あ！これから残って練習する時一緒に練習していいですか？」

恭平「ええで？
俺としても参考にならんかもやけど」

「そんなことないです！
たくさん勉強させてください！」

それからAとよく練習するようになり、敬語が抜けて、お互いにA、恭平くんと呼ぶようになった