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道枝side
食事会はじゃんけんの結果、俺はAの横の席になった
Aの横は落ち着くし、やっぱり好きな子だからか、嬉しい気持ちでいっぱいだった
Aはいつもベッタリくっつかれている恭平や大橋くんに甘やかされながら美味しそうにお肉を頬張っていた
そんなAを見て、俺も自然と嬉しくなった
ある時、Aが俺の前にいる大吾くんと目を合わせていた
すると、目を合わせたあと、咄嗟にAはスマホを開いた
そこに映し出されたものを見て俺は驚いた
大吾『早めに抜けよ』
どういうこと？
2人で何か用事でもあるん？
そんなことを思っている間に皆ある程度食事を終えてきていた
その時、大吾くんが先に帰ると言い出した
みんなは大吾くんがいつも早く帰りたがるからか、そんなに疑うこともなく、別れの挨拶をしていた
でも俺は「なんではよ帰るん？Aと何するん？」そう思うばかりだった
そう思っていると、大吾くんが帰ってから少しして
「ごめん、私も明日朝早くから仕事だから先に失礼するね」
そうAが言い出した
今から2人で会うんや
メッセージの通りや
そう思った
2人で何するん？
プライベートでは遊ばないっていうのは嘘？
それとも皆に秘密で付き合ってるん？
あんなに裏では大吾くんが冷たいのは何？
そんなことを思うばかりだった
次の日、撮影が終わるとAのマネージャーの律子さんが待っていた
車に乗ると、今から撮影終わりのAを迎えに行くと言われた
Aの撮影場所に着いて少しするとAが乗ってきた
驚いた顔をしていたが、マネージャーからの説明に腑に落ちたのか、静かになった
そこで思い切ってAに聞いてみた
「昨日はあの後すぐ家帰ったんよな？」
俺の質問に少し驚いた顔をするA
家にすぐ帰ったと言った
嘘だ
すぐに気づいた
何で大吾くんと会うことを隠すのか
疑問ばかりが残る
でも結局そんなことが聞けないまま事務所に着いてしまった
この時、しっかりと大吾くんとの関係を問い詰めていれば
そう後悔する時が来るなんて今の俺は知らなかった
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作者名：ぽんす | 作成日時：2024年2月21日 11時
