・ ページ19
________________相澤side
「それ」
「！…おどかさないでよ」
夜、食堂まで降りるとそこに香山さんがいた。
「……これ？Aのとこに持っていくの」
目線の先には
体温計やらタオルやらを乗せたトレイがある。
「……ほんっとバカよね。電話なり何なりしてくれれば、もっと早く行けたのに」
香山さんは少し寂しそうにそう呟いていた。
「……俺が持って行ってもいいですか」
「…え？」
そう尋ねると、目を見開かれた。
「…相澤くんが自分から面倒事に首を突っ込むなんて
珍しいわね笑」
「……香山さんが疲れた顔してたんで、代わろうかと思っただけです」
「そ？でも同僚とはいえ、弱ってる女の部屋に行かせるのはなぁ〜笑」
「！別に何もしませんし、少し様子が気になるだけで「気になるんだ？笑」……」
そう言うと、少し力が抜けたように笑っていた。
「ま、そういうことならお願いしよっかな笑」
トレイを受け取ると 「じゃ、よろしくねー」
と言い、香山さんは食堂から出て行った。
____________________________________
コン コン
「…入るぞ」
部屋に入ると、暗くてよく見えなかったが
丁度ベッドの辺りを月が照らしていた。
「……起きてるか」
屈んで、小さく声をかけたが
息苦しそうな呼吸音しか返ってこなかった。
シートを外し額に触れると、体温が異様に熱く
急いで体温計で熱を測った。
【40.2】 体温計には、そう映し出されていた。
��……治癒でも熱は下げれないからね…もし明日もこのままだったら、一先ず入院させるしかないさね��
��ま…感染症の類ではないと思うから、とりあえず
今日まであの子の世話を頼むよ��
「……はぁ…」
右手には点滴の針が刺さっている。
ミッドナイトさんたちが気づいた時には
もうしてあったらしい
それを見てると、この熱も全部1人で対処しようとしたこいつの姿が目に浮かんだ。
「……洗面所、借りるぞ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 332人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ビビ(プロフ) - みるくてぃさん» うれしい…！涙、完結まで見届けていただいてありがとうございました！！ (2021年10月7日 16時) (
レス) id: 703d6ad490 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！最高でした！！また見返そうと思います！ (2021年10月7日 0時) (レス) @page50 id: 850a94406b (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - ゆまさん» ここまで読んでいただいて本当にありがとうございます！！楽しんでいただけて良かったです！😭 (2021年10月5日 12時) (レス) id: 703d6ad490 (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - 完結おめでとうございます！ 本っっ当に最高でした！！！完結が少し寂しいですが、またお話し待ってます！ (2021年10月5日 11時) (レス) @page50 id: 1762eb9ea0 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - みかさん» ありがとうございます！泣 楽しんでもらえて本当に良かったです！！応援していただいて、本当にありがとうございました！ (2021年10月5日 10時) (レス) id: 703d6ad490 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ビビ | 作成日時：2021年8月14日 20時
