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顔を上げると、気怠そうな表情の先生と目が合った。
「あとこれ、放課後は予定が入ったから今渡しとく。
もう歩きスマホとかすんじゃねーぞ」
目の前には、私の携帯ときれいに結ばれたイヤホンが差し出されている。
呆気にとられたまま、それらを取った。
「用は以上だ。じゃお前も早く『待って！』
その時、自分でも何でこんな事をしてるのか分からなかったけど
無意識に職員室に戻ろうとした先生の腕を掴んでいた。
『……今朝は、急にキレてごめん』
俯いてそう言うと口籠もってしまったので、真っ直ぐ前を見た。
『あと…信じてくれてありがとう』
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ポンっ
腕を掴んだまま先生の方を見ていると、なぜか頭に手を置かれた。
「いつもそれぐらい素直だと助かる。笑」
先生は目を細めながら笑っていた。
優しくて柔らかい
木漏れ日のような
そんな笑い方をするんだと思った。
けれどそれも束の間
やたらと大きい心臓の音で一気に現実に引き戻された。
『…っ子ども扱いしないで！』
「まだ子どもだろ」
『違う！先生と同じくらい大人だよ！！』
「はいはい」
『っ…本当なんだから！』
自分の行動全てが恥ずかしくなって、頭の上の手を払ってすぐに駆け出した。
「おい廊下『っ…分かってるよばか！』
「走るな」という先生の注意もまた無視して、用もないのに一階まで一気に駆け降りた。
心拍は速く
触れなくても耳の熱が伝わる。
手すりに掴まったまましゃがみこむと、息切れと共に余計に心臓の音が大きく聞こえた。
『っ…は…はぁ……っ〜〜』
……やっぱあの人は苦手だ。
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ビビ(プロフ) - あゝさん» ありがとうございます！！ものすごく更新が遅くなってしまい申し訳ないです…( )ちゃんと完結できるようがんばります…！ (2022年4月4日 9時) (
レス) id: 703d6ad490 (このIDを非表示/違反報告)
あゝ - この作品が大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2022年3月26日 12時) (レス) @page33 id: 9b530e966e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビビ | 作成日時：2021年7月15日 9時
