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一希.
「ごめんな、めっちゃ待ったやろ……ほっぺ赤いで」
『平気。あ、皆さん、友野一希はどうですか?写真とか』
「え、何でそんな宣伝口調なん?」
Aはどうやらファンの方と一緒にいたらしい。でもよくよく見てみたら、もう既に写真を撮ったことのある人たちだった。全日程来てくれてたなんて……
「この前撮れたので大丈夫ですよ!」
『じゃあ、宇野くんは……』
「俺も前撮ったよ。」
『そっか。じゃあ、私たちはこの辺で……』
「寒いのに対応してくれてありがとうね!気を付けて帰って、しっかり休んでください」
『ありがとうございます』
Aは何度か頭を下げると、「これからもよろしくお願いします」と挨拶をしてその人たちと別れた。
「氷川さん、人見知りとかしないんだね」
『まあ……そこまでは。それにある程度話せるだけやから、特に仲良い友達もいないし』
「何でやねん。俺は?」
『……』
「そんな微妙な顔せんとってや!」
Aは、ふっと口元を緩めて、「当たり前に親友やと思ってるわ」と呟いた。
その表情にほんの少しだけドキッとしたけど、皆の前でもこんな顔できたらなあ……と思う反面、してほしくないとも思ってしまった。
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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
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