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貴方.
『疲れた……』
「Aちゃんっ!」
『わ、梨花!』
空港に到着して一息ついていると、後ろから梨花が飛びついてくる。
「ショートもフリーもかっこよかった!」とキラキラの瞳で弾ける笑顔を見せてくれるから……可愛すぎて思わず抱き締めてしまった。
梨花とは、拠点こそ違うものの、同じ関西人スケーターとして仲良くさせてもらっている。
『梨花も、フリーめっちゃ良かった。抜かされるんちゃうかなって思ってたよ』
「ふふ、そうかな?Aちゃんに言ってもらえるのが一番嬉しい!」
『またまた〜』
梨花は、誰よりも早く私のことを憧れの人だと言ってくれていた。
それはもう嬉しかったし、その分誰よりも梨花を応援したいという気持ちが強い。
椅子に腰掛けて、飛行機が離陸する時間を待つ。……すると、私たちを見つけた女性がこちらに向かってくるのが見えた。
「氷川選手!紀平選手!関西のニュース番組なんですが、お二人ご一緒にインタビューしても構いませんか?」
「大丈夫です!」
『私も大丈夫です』
「ありがとうございます!」
関西のテレビか……それなら、一希も見てくれるのかな。
そう思うと気持ちが引き締まって、頑張ろうと思えてきた。
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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
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