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44. ページ44

貴方.



リンクから歩いて十数分、短いようで長い帰り道だったと思う。

少しでも早く一希から荷物を受け取って、練習に送り出さなくては……そう思い、そっと両手を差し出す。
しかし一希はそれを渡すことなく、代わりに私を引き寄せてしまった。


ぽすっ、と一希の腕の中に収まる音がして、同時に柔軟剤の匂いがした。
……って、そんな冷静に分析してる場合じゃなくて。




『一希、……どうしたの?』

「……ううん。強くなったなあ、って。」

『もう子供じゃないんだから、当たり前』

「A。怖いもんは怖い、でいいよ。俺がちゃんと守るから。それに……一人で苦しまれてたら俺も辛い。……何のための彼氏なんですか?」

『……へ、』




ぽん、と頭を撫でられて、体温が上がるのを感じる。

ああもう……こういうところが大好きやけど、相変わらず一枚も二枚も上手だ。ずるい。
一希の背中に腕を回して、ぎゅうっと力の限り抱き着く。もう、怖くないよ。




『一希、あり……』

「待って、無理、今のあかんわ。あと五分は欲しい……」

『五分もハグしてたら変な噂流される!やめて!』




相変わらず……と言えばそうだけど、ムードもへったくれもない私たち。

何やかんや言いながらも、三分はハグしてたとか。

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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星原 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月18日 23時

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