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5. ページ5

貴方.



『凄い……』




一希の演技は、見た人を掴んで離さない強い何かがあると思う。
ずっとそばで見てきた私が保証する。ていうか、ファンの方が一番分かってると思うけど。

拍手をしながら立ち上がると、知子と新葉が私に続く。




『やっぱり……やっぱり、違う。一希の演技は、皆を勇気付けてくれる。やけど、私の演技なんか、』

「A、」




隣に並んだとき、私と一希は正反対だとよく言われた。

ニコニコの笑顔の一希、暗くて無表情な私。
一希の演技は何度も見たくなるほど素晴らしいのに、それに比べて私のは酷く淡白だ。
そして、誰からも好かれる一希に、そうじゃない私。




「……何言ってんの。現に今、世界の頂点に立ったのはAでしょ?いつまでもグズグズしてないで笑ってよ!」

『も、元々こういう顔なんやって……』

「そう?さっきはちゃんと笑えてたよ。友野くんの演技見てるとき」

『え?』




新葉は「素直になりなよ」と私の背中を叩く。
いや、素直になるとかそんな問題じゃなくて、何の話か全然分からん。




『……あ!ジャージ忘れてた!』

「ほんまや。友野くん冷えちゃう」

『やんな。行ってくる!』




一希のジャージを持って、慌てて走り出すと、後ろから「頑張れー!」と謎の声援が送られる。
何を頑張るんやろ……そう思ったけど、とりあえず手を振っておいた。

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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星原 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月18日 23時

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