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一希.
『昌磨!ちゃんと手握ってて!』
「Aが離そうとしてるの分かる?俺ずっと握ってるから」
……いや、何やねん、あれ。
二人ってあんな仲良かったっけ?
てか俺、未だにAに避けられてるんやけど。
キャンパス内で話しかけようとすれば全力ダッシュ、リンク内で話しかけようとすれば高速スピンを始める。怖いわ。
好きって言ったんお前やろ、なんて。
「何か、最近の昌磨とAちゃんっていい感じだよね」
「Aちゃんとあそこまで言い合えるの昌磨しかいないでしょ〜」
「気のせいかも知れないけど、笑顔増えたよね」
おいおいおい。何を勝手に。
そう思ったけど、強ち間違いではないのかもしれない。
昌磨くんと手を繋いで滑るAは、常に眉間に皺を寄せているものの……いつもより穏やかな顔をして、リラックスしているようにも見える。
……あー、俺、もしかして勘違いしてた?Aってたまに声小さすぎるから、
「昌磨くんのこと好きって言ってたんか……」
そう思わな、やってられん。
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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
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