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貴方.
「協力すればいいんでしょ。でも、具体的に何してほしいの?」
『そこやねんな……問題は』
昌磨は腕組みをして考え込んでしまう。
付き合いたいとかは思ったことなかったけど、一希と一緒にいられるならそれ以上の幸せはない。
イコール、付き合いたいってことちゃうんかな……?
「やっぱり、手っ取り早く告白した方がいいよ。これ以上拗れて、面倒なことが起きる前に」
『面倒なこと……』
「Aは今メディアからめちゃくちゃ注目されてるんだよ。その自覚持たなきゃ、」
昌磨の厳しい言葉に、思わず「分かりました」と敬語で返してしまった。
そうは言うものの、毎日パパラッチにつけられてるわけでもないねんなあ……
まだ未成年の私を追い回したらあかんのかもしれへんけど、そのせいで実感が湧かない。
「とにかく、伝えなきゃ始まんない。好き、だけじゃなくて、理由まで全部伝えてこい!」
『っは、はい……!』
そう言って、昌磨は私の背中を押すと、すいーっと滑って行ってしまった。
……相手をするのが面倒で追い返しただけじゃないの?
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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
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