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11. ページ11

一希.



『ていうか宇野くん、氷川さんなんてやめてや。くすぐったいから……Aでいいよ』

「そう?じゃあ俺も昌磨でいいよ」

『分かった、昌磨』




何でそんな淡々と進められるんかな……?!
俺としては気が気じゃないのに、二人はほぼ無表情で呼び捨ての約束を交わしてしまう。

なんか、めっちゃモヤモヤするっていうか……




『……てか、明日メダルセレモニーやん。しんどいねんけど』

「金メダルは相当聞かれるだろうね。Aは英語話せるの?」

『それなりに?まあ、嫌いではない』

「へー、いいな。」

『通訳さんおってくれた方がやりやすいのはやりやすいねんけどな』




全然話に入られへん……

Aは腰よりも少し高いくらいの大きさのスーツケースを引きながら、昌磨くんと会話を続けていた。重そうやな、そう思ったときには、もう手が伸びていて……




『……一希?重いで、それ。いくら何でも二つ持ちは無理やって』

「む、無理ちゃうし。俺も男やから!」

『そんなん知ってるけど』




「俺やってそんなひ弱ちゃうねんからな!」

捨て台詞のようにそう言い残し、二人の先をずんずんと歩いた。
Aはもう気にしていないのか、昌磨くんと話すの再開するし……スーツケース割りと重いわ。

Aの気を引きたかったのに、全く気にしていないみたいだ。




「はあ……」

『なあ、ため息つくほど重いんやったらええから』

「違うわ!自分の胸に聞いて」

『どういうことなん……』




俺やってよく分からんわ。バカ。

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あお - 26話、「好きやねんやろ」よりも、「好きなんやろ」のほうがよいと思います。途中までしか読んでいないので、楽しんで続きを読ませていただきます (2019年1月5日 20時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星原 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月18日 23時

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