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昌磨.
『んー……』
「……」
小一時間寝たところで、俺の目は覚めてしまった。
そこから何時間もゲームをしているけれど、今度はAが寝てしまったようで……時折聞こえる唸り声のようなそれが、どうも心臓に悪い。
何回目かも分からない「ゲームオーバー」の文字に、頭を抱えた。
「わー、昌磨くん、調子悪いですね」
「友野くん……何か、やりづらくて」
「Aちゃん、完全に寝てますもんね」
さっきとは立場が逆転していて、Aは俺の肩に頭を乗せて眠っている。
触れている部分がほんの少し熱くて、かと言って避けるわけにもいかず、動けないままでいる。
このまま動かなかったら、肩こりそう……
『……ん、あれ、』
「あ、起きた」
「A、結構寝てたよ」
『うそ……』
Aはまだ眠そうな目を擦りながら、ふわあ、と小さな欠伸をひとつ。
寝惚けているのか目はとろんとしていて、焦点が定まらないまま俺を見つめた。
『……しょーま、』
「えっ、何、寝惚けてんの?」
『寝惚けてない……』
「どうしたんだよ」
Aはクスリと笑って、「髪、跳ねてる」と俺の髪に触れた。
頰が熱くなり、慌てて仰け反る俺とは裏腹に、Aはまたすぐ眠りに落ちてしまった。
「何か今のAちゃん、いつもと違いましたね」
「ほんと……何なんだよ」
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星原(プロフ) - ななさん» 返信遅くなってしまい申し訳ないです( ; ; )今後ともよろしくお願いします! (2018年11月14日 18時) (レス) id: 7b61f158ca (このIDを非表示/違反報告)
なな - 続きが楽しみです。更新お待ちしております(^-^) (2018年10月16日 13時) (レス) id: 240f4ab893 (このIDを非表示/違反報告)
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