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飼い主 ページ5

ASide

「────────だよ。これで満足?」
「今時そんなひでぇ奴いるんだな?」
「飼い主は探し出した方が──────」

一がそこまで話したところで家のチャイムがなる。お母さんが出ない所を見ると出かけているらしい

「ちょっと待っててよ」

私は立ち上がって玄関に向かう。

「はーい………。どちら様ですか?」
「あの、この辺でぬこといぬこを保護されたと噂を聞いたのですが─────」
「あぁ、あの子達の飼い主さん?」

私は部屋にいる一や飛鳥に聞こえるようにわざと大きな声で飼い主を強調して言う。

「やはりこちらに居るんですね。保護していただきありがとうございます。」
「引き取りに来てくれた所悪いけどさ、まだ怪我治ってないんだよね」
「これ以上ご迷惑をおかけするわけには行きませんから」

たちの悪そうな男だ。

「リン、おいで!帰るぞ」

男が無理矢理家に入ろうとし、中に向かって叫ぶ。

「ちょっ!一!飛鳥!警察呼べ警察!」

このままだと二匹がまたあの地獄に返されることになる。

私は入って来ようとした男を傘立てに立てていた傘で脇腹をおもいっきり殴る。

「ぐっ!?」

相手が激痛に悶え、後ろに下がった瞬間にドアを閉め、鍵をかける。

「大丈夫か?」
「今警察呼んだから」
「焦ったぁ!二匹は大丈夫?」
「二人で震えている」
「マジか!」

私は部屋に戻って二匹の様子を確認する。

「やばいなこれ私傷害罪とか言われたらどうしよ?」
「あれは正当防衛では?」
「入るかな?」
「大丈夫だろ」

一や飛鳥と話していると不意にリオが口を開く。

「なんで、そこまでして助けてくれたんだよ」
「なんで?」

私は当たり前の事をした。
それを考えたことなんて無い。

「だってじゃなきゃリオとリンを見捨てることになるじゃん!そこまで私は薄情じゃない!」

私が言い切ると後ろに居た二人は吹き出す。

「Aさんらしい」
「お前らしいな!」
「笑うな!──────そうだ、住む場所も無いみたいだしこのままここで暮らせば良いよ」
「人間にそこまでしてもらう義理は無い」
「義理はなくても理由はあるでしょ?私だったらなにがあっても二匹を守れるし」

私は一と飛鳥を前にだす。

「遊び相手も居る!何よりもうなにがあってもあの飼い主にはわたさないから!」

私が言い切るとリンはぽかんとし、リオは少し目線を逸らして小さく頷いた。

作者からの謝罪→←リオ



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まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月29日 23時) (レス) id: 403bff38f1 (このIDを非表示/違反報告)
天海奏(プロフ) - 耕さん» ありがとうございます! ご期待に添えるかはわかりませんが頑張ります! (2018年10月28日 11時) (レス) id: 359d526c7e (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです!  続きが気になります! 更新頑張って下さい! (2018年10月28日 11時) (レス) id: 4345401185 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:秦夜 | 作成日時:2018年10月27日 8時

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