押入れの名前 ページ16
ASide。
「─────────あたっ！？」
私は押入れから冬靴を出そうとして、頭をぶつける。
意外と勢いよくぶつけた。
「あれ？」
私は押入れに書かれた覚えのない落書きに思わず頭を傾げる。
文字の掠れ方や字の感じからして恐らくは幼い頃に書いたものらしい。
「ゆう、や？男の子の名前かな？」
青色のクレヨンで書かれた名前にはゆうやと拙いひらがなで書かれて、その下には私の名前もやはり拙いひらがなで書かれている。全くもって記憶に無い名前。
「A。何してるの？」
「へ？あぁ、リオごめんごめん」
「頭だけ押し入れに突っ込んでるのは中々変な体制だったよ」
リオは私の肩に乗って言う。
相変わらずの言われようだけど肩に乗って話すようになったのも最近のことで正直嫌われてはないんだと私は思うことにしてる。
「ゆうや、か………………」
「ゆうや？知り合いの名前？」
「多分」
私は曖昧に答える。
「へー。あれだよね、確かあのハロウィンの時に会ったぬこ達の飼い主もゆうやって呼ばれてた」
「そうなの？あの時はなんと言うかそれどころじゃなかったからよく覚えてないなぁ」
「ゆうやって名前は沢山いるの？」
「え？ん〜どうだろ？珍しい名前ではないと思うよ？」
「へー、あっ、そう言えばAを呼びに来たんだった。お母さんが呼んでる」
「なんだろ」
「僕が知るわけない」
私は頭の片隅にゆうやという名前を刻み込んでリビングにいるはずのお母さんの元へ向かった。
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まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月29日 23時) (
レス) id: 403bff38f1 (このIDを非表示/違反報告)
天海奏(プロフ) - 耕さん» ありがとうございます！ ご期待に添えるかはわかりませんが頑張ります！ (2018年10月28日 11時) (レス) id: 359d526c7e (このIDを非表示/違反報告)
耕 - とても面白いです！ 続きが気になります！ 更新頑張って下さい！ (2018年10月28日 11時) (レス) id: 4345401185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秦夜 | 作成日時：2018年10月27日 8時
