80話 ページ40
ある夫婦の間に双子が生まれた。
この頃の家庭はとても幸せだった。
だけど、何故この家庭が崩壊したのか。
それは俺が『言霊』という個性を発現させたから。
この個性はとても貴重。
敵に狙われる事が高くなる。
そう言われ、俺を慎重育てていく。
普通の家庭だったらそうしてただろう。
普通家庭だったらな。
けど、コイツらは…
｢私たちまで敵の被害に合ったら｣
そう言ってオレを家に出させなかった。
｢声を出したらダメ。｣
そう言って声を出す事を禁じられた。
幼稚園にも行けず、半日、いつも隣にいた人使がいなかった。
ここまでは別に良かった。
俺は元々友達作りが上手じゃない俺にはな。
幼稚園に行かない代わりに家の手伝いをさせられた。
そして、両親の俺に対するストレスを暴力として受けた。
口のこの大きな傷は母さんが包丁を振りかざして出来たもの。
かなり深いもので勿論病院行き。
病院には｢目を離した隙に包丁をいじって…｣。
身体中の痣は｢暴れん坊だから｣。
何故診察の時静かなのか｢人見知り｣。
医者は疑わなかった。
その医者が母の古くからの友人だったから。
暴力が止むことはない。
実の母から…
｢無個性のクセに調子に乗らないでちょうだい！｣
｢あんな個性を私たちで見れるわけないじゃない。｣
｢出ていって!!!お願いｯｯ!!!｣
実の父から…
｢使えないなお前は。｣
｢人使の方が優しくて良い子だ。｣
｢言うことが聞けないガキは出て行け。｣
普通の子なら親からこんなこと言われたら耐えられない。
けど俺は普通じゃなかった。
もう、その年で
｢あぁ、俺って要らない子なんだ。｣
と分かった。
だから俺は黙って家を出ていった。
誰に、何も言わずに。
大切な弟には置き手紙を書いておいた。
【またあおう。】
その言葉だけを残し、全く知らない世界に踏み出した。
それが、齢5歳の話だ。
外に出たものの、口の大きな傷を見て人は俺を避けていく。
救けてよ、ヒーロー。
いや、ヒーローじゃなくていい。
誰か、救けて。
そう、何度心の中で思った事か。
声が出ない。出せない。
けど、届いて。この気持ち届いて。
諦めようとした時だった。
一筋の光が見えたのは。
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ねぇ疲れた(プロフ) - オチは耳郎ちゃんを希望します。自分のペースでいいのでこれからも更新頑張ってください。応援しております (2020年12月7日 15時) (
レス) id: fe38c11ad0 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 爆発三太郎がいいです！！！ (2020年1月13日 20時) (レス) id: 392bac1abb (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - 男子落ちとかってないですか (2019年11月12日 15時) (レス) id: 5132aba8d3 (このIDを非表示/違反報告)
くそにーと。 - 相澤先生がいいです (2019年8月17日 0時) (レス) id: 2d296ea432 (このIDを非表示/違反報告)
なーにゃーにゃ(プロフ) - めうさん» ご指摘ありがとうございます！訂正しました！ (2019年4月27日 15時) (レス) id: 945d24afeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーにゃーにゃ | 作成日時：2018年10月11日 17時
