56話 ページ16
貴『違う…違うんだよ…』
俺は目の下の傷を掻きむしる。
違うんだよ…アレは……
_______________
──十数年前
幼稚園──
先生｢電気くんとAはいつも一緒ね｣
俺達双子は一緒に居ないことが不思議なくらいにずっと、ずっと、そばに居た。
幼上｢Aはおれが守ってやんなきゃいけないんだ！おれがきたーって！｣
幼貴『…わたしが、電気をまもらなきゃいけないの。わたしがきたーって』
小さい頃は俺じゃなく私。
とても大人しく女の子らしかったと思う。
一番手のかからない子とまで言われた。
今とは正反対。
電気はほぼ変わっちゃいない。
先生｢じゃあ……2人で1つ、だね！｣
2人で1つ。
仲の良い双子などそう言われる。
けど俺達の場合、2人で1つなんかじゃなかった。
_______________
俺達双子は個性が発現した。
電気は帯電。
俺は…半電半壊。
双子の俺達は個性が違った。
幼上｢A個性2個なんだ！すごいね！｣
幼貴『うん…でも電気と同じ個性が良かったな…』
幼上｢同じ個性だろ？俺だって電気持ってるぞ！｣
そういう意味ではなかったんだよな
俺もまだガキだったから
幼貴『…そうだね。いっしょだね』
そう言って一緒だ、って認めた。
全然違うのに。
_______________
｢ふたごなのに個性いっしょじゃねーんだなー｣
最初に言われたのは小学生。
俺達は小学校に上がった。
知らない奴らも多く、皆各自で自己紹介などをしてた。
そこで絶対に話題に出るのは個性。
双子なのに。
最初はそこまで何も思わなかった。
けど、何回か言われ、言葉を理解する。
双子ってのは何でも一緒じゃなきゃダメらしい。
顔も、個性も、頭脳も。
唯一違っても何も言われなかったのは性格。
電気はうるさい。
俺は静か。
まるでプラスとマイナスだ。
電気がいれば…
小上｢うぇーい！｣
｢ギャハハハハ！｣
｢電気サイコーかよ！｣
そこは笑顔がある。
俺がいれば…
｢Aちゃんつまんなーい｣
｢むひょーじょーでなにかんがえてるのかわかんない｣
小貴『…ごめんね』
笑顔なんて一つもない。
小上｢Aは人見知り、ってやつで！みんなの前では笑わなくてむひょーじょーな事多いけどな！
よく家で話すぞ！みんなの話が面白いって！｣
電気がいつも来て、周りを笑顔にさせた。
あぁ…双子でもこんなに違う
続く (更新停止中)
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Rio - すごい面白いです!更新待ってまーす! (2021年8月13日 21時) (
レス) id: 2f60955f08 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - すごく面白いです！更新待っています (2021年6月25日 21時) (レス) id: bd6a8b3525 (このIDを非表示/違反報告)
ロスト(プロフ) - いい所なのに……更新停止なのか……更新待ってます…… (2021年6月9日 6時) (レス) id: 467929d968 (このIDを非表示/違反報告)
?????(プロフ) - すんごぉぉくいい所で更新停止なんてぇ！この半年毎日確認しにきています。更新待っていますからね（泣） (2021年5月25日 16時) (レス) id: e750f548cc (このIDを非表示/違反報告)
あぽー - いい所で止めないでｯｯｯ！気になり過ぎで夜しか眠れないｯｯｯ！続きお願いしますｯｯｯ！！ (2021年5月16日 12時) (レス) id: 1e739a501a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーにゃーにゃ | 作成日時：2019年3月10日 13時
