・煉獄side ページ5
立て続けの任務で体力を消耗していたからか、
十二鬼月でもない鬼に傷をつけられた俺は
鎹鴉の案内で藤の花の家へ向かった。
藤の花の家に世話になるのはいつぶりだろう。
柱になってからは初めてだ。
ここは鬼殺隊に協力的で本当にありがたい場所だ。
あまり迷惑にならないよう、早めに体を戻さねば。
「たのもう！！」
声を上げて出てきたのは、漆黒の髪を編んで束ねた少女だった。
世話になりたい旨を伝えると、
すぐに顔を上げた。
一瞬、時が止まったように感じた。
透き通るように白い肌
色素の薄い瞳
薄く色付いた唇
柔らかに揺れる髪
風に乗って香る優しい匂い
ドクン、と胸が大きく打った
急速に何かへ落ちる感覚がした
部屋へ案内され、失礼しますと出ていこうとする彼女を引き止める。
しかし直後、引き止めたとてどうするんだと冷静になってやめた。
だがやはり諦められない。
腕を掴み、自分の前に座らせ、その美しい瞳を見つめる。
そこに映る俺は、どう見えているのだろうか。
杏「まさか柱である俺が、こんなにも容易く惚れてしまうとは」
目を何度も何度も開閉させ、どうやら俺の言葉の意図を汲み取りきれていないようだった。
そんな姿さえ、愛らしい。
杏「君の名前は？」
「久遠Aと申します」
戸惑いながら口にした名前が、彼女にとても合っていた。
もはや彼女以外で、その名前がこんなにも似合う人などいないのではないかと思うくらいに。
杏「A、俺と結婚してくれ！！！」
俺は至って真剣だ。
俺は君に、惹かれてしまったらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 306人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆ(プロフ) - うわぁん〜・゜・(つД｀)・゜・涙が止まらないです〜！！心臓がキューってなります！煉獄さんと夢主さん幸せになりますように！これからも更新楽しみにしてます！お待ちしております！(^-^)/ (2021年9月23日 23時) (
レス) @page32 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おつき。 | 作成日時：2021年6月2日 21時
