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「貴方の、その……初‥恋の、」

杏「……簪か?」





察したようだった。




ふっと空気が変わるのがわかる。
徐々に鼓動が早まって、体中が熱を帯びる。
もうきっと、私はただの宿主ではいられなくなる。






「その簪は、私の母から貰ったものです」

杏「よもや……こんなことが」

「私も驚きました。まさかあの時の方が煉獄様だったなんて」

杏「覚えていてくれていただろうか?」

「‥‥ごめんなさい。正直、煉獄様が簪を取り出すまで忘れていました」






だってあのときは、私にとっては何気ない一瞬の出来事で。
だけど彼にとっては、そんなに大切な刹那だったのかと心の奥がむず痒くなる。





「黙っていてごめんなさい」

杏「構わん!だが…なぜだ?」

「怖かったんです。煉獄様が簪をあまりにも愛おしそうに見つめるから、その瞳の先に私が映っていいのか分からなかった」







彼の想い人が、何年も忘れられなかったような人が、
こんな私でいいのか。
私は忘れていたのに。





杏「そうか。」





短く言って、3秒の沈黙。





杏「俺は初恋の人がAで嬉しい!」





太陽みたいな満面の笑みを私に向けた彼の頬は、
少しだけ紅潮していた。

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まゆ(プロフ) - うわぁん〜・゜・(つД`)・゜・涙が止まらないです〜!!心臓がキューってなります!煉獄さんと夢主さん幸せになりますように!これからも更新楽しみにしてます!お待ちしております!(^-^)/ (2021年9月23日 23時) (レス) @page32 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おつき。 | 作成日時:2021年6月2日 21時

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