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自分で呼び止めたくせに、
私が座ると彼は背を向けて黙り込む。




慣れない沈黙が続いて、先に耐えられなくなったのは私の方だった。





「‥さっき、」

杏「む!」

「珍しくぼんやりされていましたが、何か悩みごとですか?」

杏「ああ、いや…」





煉獄様にしては珍しく歯切れの悪い返事。
一瞬何かを迷ったあと、彼は懐から小さな巾着を取り出した。



だいぶ使い古されたそれをゆっくり開いて、
小さな何かを手のひらに乗せた。





杏「この子のことを考えていた」





そう言って見せてきたのは、赤が色褪せた子ども用の簪だった。


そしてそれは、確かに見覚えのある──





杏「小さい頃、派手に転んで動けなくなっていた時にある少女がくれたんだ。これを持っていれば神様が守ってくれると。」




懐かしそうに目を細めて、簪をぎゅっと握りしめる煉獄様。
頭の中に、懐かしい光景が蘇る。





杏「彼女とはそれ以来会っていないが、」




こんなことって





杏「俺の初恋の人だ」





あり得るの?

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まゆ(プロフ) - うわぁん〜・゜・(つД`)・゜・涙が止まらないです〜!!心臓がキューってなります!煉獄さんと夢主さん幸せになりますように!これからも更新楽しみにしてます!お待ちしております!(^-^)/ (2021年9月23日 23時) (レス) @page32 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おつき。 | 作成日時:2021年6月2日 21時

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