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「‥素直な人ですね」
杏「む?ありがとう!」
穢れのない、綺麗な瞳をすうっと薄くして微笑む煉獄様。
彼にとって私は、どんな存在なのだろう。
ここを出れば、もう関わることなんてないであろう私に好意を向けてくれている。
素直に嬉しいけれど、すこし複雑だった。
「この際なので話しておきますが」
杏「なんだ!」
「私は正直、煉獄様と結婚とか夫婦とか、そういったことは全く想像できません」
杏「‥ふむ」
「ましてや私は、鬼殺隊の方々の任務を支える役目です。お近づきになれるような身分でもありません。」
静かに話す私を煉獄様はじっと視線を逸らさず見つめている。
一言一句聞き逃すまいとしているのか、若干前のめりなのが視界の端に映って気になる。
私は煉獄様の妻に相応しい人間ではない、と
何度も何度も言葉を変えて訴える。
だからその気持ちに応えることはできない、と。
杏「まだあと5日ある!」
「5日で私の気持ちは変わりません」
杏「分からんだろう!」
「分かります。」
杏「なぜだ!」
理由なんてない。
─── 私は、煉獄様のことは好きにならない。
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まゆ(プロフ) - うわぁん〜・゜・(つД`)・゜・涙が止まらないです〜!!心臓がキューってなります!煉獄さんと夢主さん幸せになりますように!これからも更新楽しみにしてます!お待ちしております!(^-^)/ (2021年9月23日 23時) (レス) @page32 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おつき。 | 作成日時:2021年6月2日 21時