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朝餉の支度ができると、彼は自分の部屋へ戻っていった。
私は別の仕事があるからと説明したら、すんなりと自室で食べることにしたのだ。
「困ったなあ、」
まさか本気で私との結婚を、なんて言い出したわけじゃないだろうけれど、
もしそうだったとしたら。
3日、長くて5日。
その間に私は答えを出さなければならない。
ーー答えなんて、もう決まっているも同然だけれど。
まだ結婚とか夫婦とか、考えたことなかった。
屋敷を回すのに精一杯で、それ以外のことには目が向かなかったのだ。
それに鬼殺隊の方ともなれば、夫婦になったところで共に過ごせる時間はかなり限られている。
結局一人の時とあまり変わらないのが目に見える。
それなら最初から、一人でいい。
「ーーよし、清掃完了」
1時間ほどして、そろそろ食器を下げなければと煉獄様のお部屋へ向かう。
通りの廊下を歩きながら、やけに静かなことに違和感を覚えた。
眠ってらっしゃるのだろうか。
「煉獄様、失礼致します。朝餉の食器を……」
その襖を開けた瞬間、
心臓が一瞬止まった気がした。
「煉獄様!?」
食べかけの汁がこぼれお椀が散乱した畳に、
彼が、腹部を抑えて倒れ込んでいた。
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まゆ(プロフ) - うわぁん〜・゜・(つД`)・゜・涙が止まらないです〜!!心臓がキューってなります!煉獄さんと夢主さん幸せになりますように!これからも更新楽しみにしてます!お待ちしております!(^-^)/ (2021年9月23日 23時) (レス) @page32 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おつき。 | 作成日時:2021年6月2日 21時