【 MHA 】焦憬ヒーロー【轟焦凍】 (ページ4)

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Lesson 03 ページ4

ざ、と砂の音を立てて爆豪くんが位置につく。

「んじゃまあ」

朝吹いていた風はもう吹いていない。
体力テスト日和だ。

「＿＿死ねぇえ！！」

……また物騒なことを。
他のクラスメイトも苦笑している。

相澤先生が此方に向けた画面には、先程の記録が示されている。
＿＿705.2、と、今までに見たことの無い数値が、其処にあった。

「先ずは自分の最大限を知る」

其れこそがヒーローの素地を形成する合理的手段なのだと、先生は言った。

「なんだそれ！すげぇ面白そう(、、、、)！」
「……面白そう、か」

先生が呟いた。
その威圧感に、皆は口を噤む。

「ヒーローになるための三年間、そんな腹積もりで過ごす気でいるのかい？」

先生の声はそれほど大きいものでは無いのに、すっと耳を貫く。
其れは皆が黙っているからなのか、先生の言うことに何処か心当たりがあるのか。

「よし。トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し……"除籍処分"としよう」
「はあ！？」
「……」

相澤先生は、凄く苦手なタイプの手厳しい人間だ。
だからこそ教師として、そしてプロとして生きていけるのだろう。

彼のシビアな物言いは、雄英生(ヒーロー)としての自覚と、その呼称の重さを思い知らせる。

「生徒の如何は先生(おれたち)の自由」

先生が髪をかきあげた。
前髪で目が良く見えなかったが、今なら見える(わかる)。

「ようこそ。これが＿＿」

間違いない。
この人は、此処にいるどの人間よりも＿＿

「雄英高校ヒーロー科」

＿＿本気、なのだ。