温もりのある声 ページ2
多分、私は自分で思ってるよりも馬鹿だ。
深夜も営業している完全個室制のネットカフェに駆け込み、2時間が経過した。
気になっている、ビルの屋上で見かけた謎の人物の素性を探るためこうしてハンターライセンスを使い、オークションに参加した構成員の情報をしらみ潰しに洗い出すという骨の折れる作業を行っていたが、つい先程全員分調べ終えて全部ハズレだった。
顔がよく見えなかったというのもあるが、明らかに、どの写真にも今日見た感じの異彩のオーラを出してる奴は居なかった。
仕方あるまい。次はもっと範囲を広げて、いっそのこと今ヨークシンに滞在してるマフィアの構成員全部調べるか……これであの屋上にいた謎の人物がマフィアじゃありませんでしたとかなら笑えるな。いや、笑えんわ。なんて一人で溜め息を吐いていた時、携帯が震えた。
「はい、もしもし」
シャルは若干嬉しげにAか？と聞いてから、続けた。
シャルナーク「ウボォー奪還、無事成功したよ」
「良かった」
ひとまず安心、だな。
シャルナーク「陰獣も全員倒してお宝も手に入れたし、あとはウボォーが帰ってきたら皆で宴だ」
シャルのその言葉に、多少の違和感を感じて聞き返す。
「え？帰ってきたんじゃないの？」
シャルナーク「それがさ…自分を捕まえた“鎖野郎”を倒すって聞かなくて。探しに行ったんだ」
「何それ、団長どうして止めなかったの」
シャルナーク「わかんない、面白そうだからじやない？」
「はは…」
案外外れてないんだよなぁ、こういうのって。
シャルナーク「Aは今何やってるんだ？」
ふいにシャルが話題をこっちに向けてきて言葉に詰まる。……何て言おうか。こんな時彼なら、手伝おうか？って言うに決まってるしなぁ。
「逆に、何やってると思う？」
いつもと違う返しをしてみると、電話の向こうのシャルは困ったように『うーん……』と唸ってから、絞り出したようにこう言った。
シャルナーク「困ってる……とか？」
「……うん」
やっぱ駄目だ。この人には敵わない。何で顔も見てないのにわかるんだよ。神様なのか？
シャルナーク「マジ？当たってたの？」
「まぁね。何でわかったの？」
シャルナーク「…あぁ。いつもならA、自分の用が済めばさっさと電話切るだろ？今日は俺に返答するように仕向けてきたから、何かに詰まってるのかなって何となくそう思っただけ」
何だそれ！
「そんなのでわかるもん？」
シャルナーク「わかるもんだよ」
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るなるん(プロフ) - 好きです！続き待ってます！ (2022年4月20日 18時) (
レス) @page31 id: a73b6209c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - Eveさん» Eveさんはじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！！これからもぼちぼち更新していくので気長に見ていただければと思います^_^コメントありがとうございました！ (2020年5月13日 0時) (レス) id: c7fe5650e1 (このIDを非表示/違反報告)
Eve(プロフ) - 初めまして！すごく面白くてあっという間に読んでしまいました！本当に応援してます。これからの展開にドキドキです。応援してます。更新心待ちにしています！！！ (2020年4月19日 20時) (レス) id: 718ab04592 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツメ x他1人 | 作成日時：2019年10月30日 23時
