愛される人 ページ33
「そうだね。念を覚えた私は鬼に金棒状態かな」
また調子の良いこと言っちゃって。彼女のことだから、あながち間違ってはないんだろう。
ノブナガ「マジか!」
マチ「それは楽しみだね」
クロロ「そうなのか?じゃあA、頼りにしてるぞ」
それをちゃんとわかってる三人が次々とからかうように言った。いじめっ子か、こいつらは…まぁ、好きだからいじってるって顔に書いてるけど。
「ちょっとそこ、私のこといじってるでしょ!そういう反応は求めてない!模範解答を見せてあげる!フェイタン、はいせーの」
フェイタン「調子乗りすぎよ」
息ぴったりかよ…しかもフェイタン機嫌良いな。いつもならそこは無視なのに。
「流石です!そこの三人ちゃんと聞いてた?」
Aはフェイタンのノリが意外にも良好だったことを良いことに、さらに調子に乗って三人に向き直る。けど、『はい、勉強になりました』なんて言う奴はここには誰一人としていないのだ。
クロロ「明日は各自自由にしていい。ただし明後日の日暮れまでには戻ること」
一同「「はーい」」
クロロ「では解散」
今までの流れをフル無視した団長の言葉で団員は解散。たちまち蜘蛛の子を散らすように散り散りになる。俺はその場で、一歩も動かないAの反応を窺った。
彼女の味方でありたいとは思っているんだけど、可哀想なまでにスルーされるAに悪いと思いながらも反応が見たくてついあっちの方に加担する俺も俺だ。やっぱりAはそういう意味では一番愛されてる。皆それを素直に示さないだけ。
クロロ「A、今のうちに頼んでた物用意しておいてくれ」
「人使い荒いな!?わかってたけど!!…相変わらず見返りを求めない優しさのある奴が一人もいない…」
あはは、そんな奴世界に一人もいないだろ。
でも、仕方ないから手伝ってあげようかな。
誰に見せるでもなく、怒ったり肩を落としたり色んな表情をするAを見てると、なんか気持ちがスッキリする。自分に出来ないことをする人って、やっぱり目に付きやすいのかな。
シャルナーク「A、」
俺が名前を呼ぶと、彼女はまた表情を変えて顔を上げた。わくわくしてるときの顔。
「シャル。この前振り!」
シャルナーク「あははっ、そんな言葉誰も使わないから!ところで、何処か行くなら手伝うよ。車出すし」
「出すって、まさかポケットから?」
シャルナーク「なわけないだろ」
「ですよね!じゃあお言葉に甘えて、お願いします」
64人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナツメ(プロフ) - 緑那さん» 緑那さんはじめまして、作者のナツメです〜〜\(^_^)/私も緑那さんのコメントを読みながらどきどきしちゃいました…!!めっちゃ励みになるし超嬉しいです〜〜(;_;)本当にありがとうございます!これからも頑張るのでぜひ読んでいただければなと思います! (2019年6月25日 20時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - はじめましてコメント失礼します……!興奮しすぎてまとまってない感想を殴り書きしたら普通に文字数オーバーだったのですごく簡単になってしまうのですが、読んでるあいだずっとどきどきしてました。自分でもびっくりです読んでてめっちゃわくわくしました……!! (2019年6月25日 17時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - すーさん» わー!!ありがとうございます!頑張ります\(^_^)/ (2019年6月14日 6時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 続き待ってます! (2019年6月9日 13時) (レス) id: 53cfd44f92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ナツメ | 作成日時:2019年5月25日 23時