予感 ページ42
私達は今夜のパーティーの来客ではない。どちらかといえばそう、主催だ。
真っ黒なスーツとサングラスで変装したシャル、ウボォー、私はコミュニティ専属の警備員に成り変わり、オークション会場のゲートで来客の手荷物検査などを地道に行っていた。
この来客たちを会場の一室にて一掃するのがフランクリン、フェイタン、シズクの役目。残りのメンバーは騒ぎに乗じて金庫のお宝を頂く。そういう単純でシンプルな計画だ。世界中のマフィアが相手だろうと、結局は私たちの方が強いんだからこんなものでも通用する。
ここから入った客はもう誰一人として戻ることができないという仕掛けを知っているから可笑しくて笑いそうになるけど、タネを見破られないためにも笑みは隠さなければならない。厄介なことだ。
シャルナーク「意外と退屈だね」
「………そうだね」
シャルがこっそり耳打ちして、私は同意を示した。そもそもこの役についたのは万が一のことがあった時、連絡が取りやすいからだ。今のところ、トラブルはないみたいだけど。
このまま何事もなく進めば、競売が始まると同時に大量殺人が決行され、お宝を盗んで気球で逃走☆って具合か。
ともなれば案外楽な仕事だ。このまま終わってくれればの話だけど。
客足も弱まってきたところで、腕につけた時計を確認する。もうそろそろ、オークションを始める時刻だ。今並んでる奴が全員入ったらゲートを閉めるか。
「ちょっとフェイタンチームに電話してくるから、ここお願い」
ウボォーギン「了解」
許可をとって持ち場を離れ、人気のない物陰で電話をかけた。3コール目で出たのはフェイタンやシズクじゃなくフランクリンで、ちょっと安心した。
フランクリン「時間か？」
「うん。客は全員入ったから、始めていいよ」
フランクリン「わかった」
業務的な連絡を済ませると、フランクリンはさっさと電話を切った。
シャルナーク「A、客は全員入れてゲートも閉じたから、予定通り俺とウボォーはノブナガ班に合流するよ」
持ち場に戻ると、シャルは私に声をかけた。
「うん、お願い」
ウボォーギン「お前は行かねぇのかよ？(名前、)」
「私はほら、屋上で気球の準備しとくからさ。安心して逃げてきてよ」
サングラスを外して、彼らとは逆方向に足を向ける。
ウボォーギン「相変わらずだなｧ」
シャルナーク「気をつけてね」
そうやって声をかけてくれた二人に振り返って微笑んだ。
「うん、何かあったら電話して」
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ナツメ(プロフ) - 緑那さん» 緑那さんはじめまして、作者のナツメです〜〜＼(^_^)／私も緑那さんのコメントを読みながらどきどきしちゃいました…！！めっちゃ励みになるし超嬉しいです〜〜(;_;)本当にありがとうございます！これからも頑張るのでぜひ読んでいただければなと思います！ (2019年6月25日 20時) (
レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - はじめましてコメント失礼します……！興奮しすぎてまとまってない感想を殴り書きしたら普通に文字数オーバーだったのですごく簡単になってしまうのですが、読んでるあいだずっとどきどきしてました。自分でもびっくりです読んでてめっちゃわくわくしました……！！ (2019年6月25日 17時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - すーさん» わー！！ありがとうございます！頑張ります＼(^_^)／ (2019年6月14日 6時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 続き待ってます！ (2019年6月9日 13時) (レス) id: 53cfd44f92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツメ | 作成日時：2019年5月25日 23時
