空の光を ページ20
シャルナーク「大袈裟じゃないよ。特に意味もなく俺に笑いかけてくれたの、Aだけだったんだ。みんなクロロの後をついて回るので忙しかったから。俺もね。
でもAは違った。他の楽しいことを知ってた。皆、Aに救われたんだよ」
彼は目を細めて、懐かしむように、そして心から感謝するように私を見つめた。
けれどそれは私も同じだ。シャルは私に初めて優しくしてくれた。いつだって私を“女の子”にするのはシャルだ。今日だってそう。あの日、救ったのは貴方で、救われたのは私。それは覆らないの。
「…そっか。確かに私は皆より年下で、笑いのツボも浅かったし、よく笑ってた気がする。でもシャル、人は一人では笑えないんだ。皆がいたから私は笑った。シャルがいたから楽しかった。多分、そういうことだよ」
シャルナーク「ははっ、大人になったねぇ」
「当然です！」
やっぱり、この人は良いなぁ。一生かけて守りたい。楽しいこと、苦しいことを共有して、美味しいご飯を食べてぐっすり寝て、喧嘩したら仲直りして、たくさん、たくさん面白いものを一緒に見に行きたい。
シャルナーク「あ」
“しゅるるるるる、ドンッ” と打ち上がった一番最初の花火は、大きくて、綺麗な形、夜空に映える鮮やかな色。
10年前の小さくて、歪で、赤と白だけの花火とは大違い。ただ１つだけ同じなのは、シャルが隣にいること。
シャルナーク「A、」
「シャル、」
「「楽しいね」」
私達はお互いにしか見せないような笑顔を見せあって、それが恥ずかしいような気がして、誤魔化すためにまた子供みたいに笑った。
シャルがいて、本当に良かった。初めて私のために怒ってくれた。泣いてくれた。成長を喜んでくれた。寂しがってくれた。銃を持たない生身の私に、Aに価値を見出だしてくれた。そのことにどれほど救われたか。
君への“ありがとう”は一生かけて伝えていこうと思う。これは、そんな私と君の、最後の夏の話だ。
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ナツメ(プロフ) - 緑那さん» 緑那さんはじめまして、作者のナツメです〜〜＼(^_^)／私も緑那さんのコメントを読みながらどきどきしちゃいました…！！めっちゃ励みになるし超嬉しいです〜〜(;_;)本当にありがとうございます！これからも頑張るのでぜひ読んでいただければなと思います！ (2019年6月25日 20時) (
レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
緑那(プロフ) - はじめましてコメント失礼します……！興奮しすぎてまとまってない感想を殴り書きしたら普通に文字数オーバーだったのですごく簡単になってしまうのですが、読んでるあいだずっとどきどきしてました。自分でもびっくりです読んでてめっちゃわくわくしました……！！ (2019年6月25日 17時) (レス) id: 3c1948d3a1 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ(プロフ) - すーさん» わー！！ありがとうございます！頑張ります＼(^_^)／ (2019年6月14日 6時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 続き待ってます！ (2019年6月9日 13時) (レス) id: 53cfd44f92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツメ | 作成日時：2019年5月25日 23時
