第26話 純粋無垢の救い ページ28
「うわ、本当に出来てる……しかも美味い」
「それはどうもありがとう」
部屋で寝ていた硝子も呼んで談話室にあるテーブルに五人は集まり食事を取っていた。
「Aは料理上手だね」
「自分で作った方が安全でしょう？」
周りに気を使う必要も無いし
毒味もしなくてもいい。
五条はただ一人納得し、硝子と夏油は少し驚いた様に私達を交互に見つめた。
「真琴、今はお家で誰がご飯作ってくれてるの？」
「静江
静江
「ふふ、ありがとう」
隣に座る真琴の口についたハヤシライスを拭ってやる。真琴は矢張り満面の笑みを浮かべた。
「Aは弟の前だとよく笑うんだな」
「…？意識したこと無かった」
「姉ちゃんの笑顔おれ好き！」
「ありがとう真琴。姉ちゃんも真琴の笑顔が好きよ」
頭を撫でてやる。
年の離れた弟はとびきりに可愛い。
「真琴は無邪気だね」
「そうね」
夏油はしみじみと頷いた。
「真琴は何も知らないのよ。
この世界の事を…勿論、ある程度の知識はあるし理解もあるけれどこの子はこの世界とは全く関係無いから」
それが唯一の救いだった。
太陽も井鷺も呪霊が見える子供だった。
無邪気とは縁遠く、太陽は思春期ということもあってかスレて井鷺は自己主張をあまり示さない内気な子になってしまった。
真琴の無邪気さには何度も救われる。
太陽も井鷺も…私も
母も。
「おかわりねぇの？」
私の思考はぺろりと平らげた五条の言葉によって遮られた。
第27話 本当の意味での友人→←第25話 見える弟と見えない弟
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卯月@スイ(プロフ) - ナッツさん» コメントありがとうございます！！がんばりますね！ (2021年1月20日 7時) (
レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ニヤニヤしながら見てしまいました(^^)更新楽しみにしていますっ！ (2021年1月19日 22時) (レス) id: 528660073f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月@スイ | 作者ホームページ：http://weareasas
作成日時：2021年1月14日 15時
