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第19話 甘い物を求めて ページ21

「今日は何処に行くの?」

「…うーん、甘い物でも食べに行こうよ」

「甘い物…?」

「美味しいクレープ屋さんがあるんだって」


悟が言ってたよと私を誘導する様に前に進む。
背の高い彼は人混みに紛れても見付けやすい。
その上私の手をしっかり握ってくれているから逸れることも無く私達はゆったりと時に人に逆らいながら歩く。


「クレープ食べた事ある?」

「無い。どんなものなの?」

「…そうだなぁ、私もあまり食べた事ないからなぁ」


苺や色んなフルーツと生クリームを生地で包んでいるものだよ、きっとAも気に入るんじゃないかな?と夏油は嬉しそうに笑う。
知らない食べ物や建物は全部夏油が教えてくれる。
服とかは硝子が見てくれてオススメしてくれて面倒を見て貰っている。今日の格好も硝子が決めてくれた。


「今日の服装可愛いね」

「これ?硝子が用意してくれたの」

「流石硝子、Aが似合う服を分かっているね」

「そう?」

「ああ。Aは綺麗だからそういう服装が良く似合うよ」


何故この人は恥ずかしげもなくそんな事が言えるのだろうか、不思議で堪らない。
白のブラウスに黒のフレアスカートシンプルな装いのそれは動きやすく夏油曰く似合っているらしい。


「このお店だよ」


幾度か会話を繰り返した後、不意に歩みが止まった夏油を見上げる。夏油が指差す先には女の子達がクレープとやらを持って笑っている。


「Aはどうする?」

「…苺クレープにしようかな」


移動販売車としてクレープ屋を開いている様だ。
店員さんに注文をすると夏油はバナナクレープにするらしい。一番人気と二番人気のその2つは選ぶに無難なものだ。同じことを考えていたらしい。


「お金は自分で払うよ」

「いいよそれくらい。Aはそこのベンチで待ってて」

「ありがとう夏油」


以前にもこういう事があった。


申し訳なくて自分で払おうとしたが「こういう時は男を立てるものだよ」と夏油に言われそれ以来お言葉に甘える様にしている。

第20話 “女の子”扱い→←第18話 手を引かれ街へ



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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑   
作品ジャンル:アニメ
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卯月@スイ(プロフ) - ナッツさん» コメントありがとうございます!!がんばりますね! (2021年1月20日 7時) (レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ニヤニヤしながら見てしまいました(^^)更新楽しみにしていますっ! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 528660073f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas  
作成日時:2021年1月14日 15時

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