第13話 夏の風物詩 ページ15
夏になった。
繁忙期も無事に終え、落ち着いてきた頃にそれは言った。
「花火やりてぇ」
「花火?」
「花火師呼ぼうぜ」
「待て待て待て」
五条も私も揃って首を傾げる。
私は花火と言っても縁遠いものだが五条はちょこちょこ見ていたのではないだろうか。七歳の誕生日とかに打ち上げたとか何とかかんとか噂で聞いた事がある。
「夏油どうかした?」
「花火師なんて呼ばなくても、花火は出来るだろう…?」
「そうなの?」
夏油を見上げれば呆れた様な表情で私と五条を諭す。最近五条とは仲良くなってきたのだ。前の任務で少し建物を半壊させて(不慮の事故)その時に漸く実力を認められた。五条に認められたから何だという話だが私と五条からしたら重要な事だった。私が鳴神家と今は本当に関わりが無いと知ると警戒を緩め今ではよくじゃれ合うようになった。
「Aもお嬢様だったな…」
「あまりにも家庭的だから忘れそうになるよな」
夏油は頭を抱え硝子は呑気に笑いとばす。その手には私が作ったクッキーを持っている。
これぞ幸い、皆任務は無く暇を持て余しているので近場のコンビニへと行き花火を買う事になった。
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卯月@スイ(プロフ) - ナッツさん» コメントありがとうございます!!がんばりますね! (2021年1月20日 7時) (レス) id: 6ffd6a43ea (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ニヤニヤしながら見てしまいました(^^)更新楽しみにしていますっ! (2021年1月19日 22時) (レス) id: 528660073f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas
作成日時:2021年1月14日 15時