風柱、不死川実弥の尊敬 ページ45
「…また来たよ。久しぶりだな月夜
屋敷では中々弱音が吐けないんだいつも悪いな」
仄かに哀しみを乗せながらも穏やかな声だった。花を添える姿は優しく笑っているのに切なそうなその顔に「彼奴の大切な人」だったのがすぐにわかった
月夜──確か「闇柱」の名前だ、八朔日家ノ墓と石碑に書かれた其の文字は八朔日家の物だと直ぐにわかった。
よく見ればそこら一体は全て八朔日家の物だった
「なぁ、月夜。私はどうすればいい
また、一人この道に少年を踏み込ませてしまった…。私はどうすればいいんだ…どうしたらいい」
石碑を見詰めながら虚無の瞳で返ってくる筈のない返事を待っている。
話しているのは玄弥のことだ、彼奴は後悔しているのか。俺の前ではそんな素振り見せなかったのに
「はやく、はやく、終わらせなければ…未来あるあの子達を生かさないと…私は、あとどれ位の同士の亡骸を見ないといけないのだ…月夜が死んで私の時間はもう、止まってしまったよ」
「だが、私自身は止まれない。
どんなに惨いことが有ろうとも。どれだけの犠牲を払っても。どれだけ心が抉られても。喩え、私が死んでも。凡ての者の死を私が背負い生きてゆく。そうして、凡ての者を護る。」
「月夜、はやく貴方に会いたい」
聞いてはいけないものを聞いた気がした俺はすぐ様逃げ帰った。久しぶりに心臓はバクバクと脈を打ち、汗はとめどなく溢れ出る
八朔日は残酷で易しいヤツだ
凡ての人の想いと死を背負って立っている
俺は思い違いをしていたのかもしれない
何時か云ってしまった言葉を謝ろうと決め、彼奴は死んだ。
不「彼奴は憎くて、尊敬している」
そうだ、俺は尊敬しているんだろうなァ
最期まで強く生きた八朔日の事を
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卯月@スイ(プロフ) - 櫻子さん» お楽しみに頂きありがとうございます! (2020年6月3日 20時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品更新楽しみにしてました、お疲れ様でした! (2020年6月3日 15時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
卯月@スイ(プロフ) - 奈雪さん» コメントありがとうございます。こういう柱がいたらいいな、から始まった自己満足の物語にも関わらずそんな風に言っていただけて嬉しいです。読んでいただきありがとうございます! (2020年6月2日 22時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
奈雪(プロフ) - コメント失礼します。此の物語が大好きでした...!完結、おめでとうございます。読むたびに何故か泣いてしまいました。素晴らしいお話に出会わせてくださりありがとうございました(上から目線っぽくてすみません) (2020年6月2日 21時) (レス) id: 5baed18305 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas
作成日時:2020年4月1日 16時