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岩柱、悲鳴嶼行冥の独白 ページ38

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八朔日 Aと聞けば先ず易しい噂は飛び交わない
始め出会った時、彼女は目こそ見えなかったが辛そうに私に土下座をした
10年前、寺が鬼に襲われ子供達を殺した犯人とされた私が牢に入れられている時八朔日は私の元へ訪れた


「…初めまして。私は鬼殺隊 光柱 八朔日A。悲鳴嶼行冥、貴方に今から4つの道を示します…だけどその前に」

「申し訳ありません。謝って済むことでは無いのは分かっています。ですが私があの時、数刻早く来ていればこんな事には成らなかった。貴方の家族は死なずに済んだ」


全てが聞き覚えのない単語ばかりだった。
彼女はアレが鬼だという事を教え、詫びた
彼女の声はまだ若く私よりも歳が下なのが見受けられた。
ザリと床の擦れる音がした
衣服の擦れる音、少しくぐもった声に彼女は今、私に土下座していることがわかった。


「私の責任です。申し訳ありません」

悲「…過ぎたことだ。私はこのまま死刑だろう」


顔を上げた彼女はそれも一つの手だ、と云う


「先ずは一つ目 全ての罪をお前が被りこのまま死ぬ

二つ目 誤解を解き此処から出てまた慎ましく暮らす」

悲「そんな事出来るわけが」

「まぁ話は最後まで聞いて下さい」

「三つ目 鬼殺隊に入り鬼が消滅するその日まで鬼殺隊の隊士として刀を握る
私としては二つ目を推します。鬼殺隊の私が云うのも何ですが鬼殺隊に入れば生き死にの連続…そんなのもういいでしょう」


鬼殺隊に入ると告げれば悲しげにそうかと呟き鍵で私を牢から出した


「覚悟は出来ましたか?…もう後戻りは出来ないですよ」


お館様に出会い、鬼殺隊として動く内に八朔日の事はその時親切にして貰った人間と云う認識が残っただけだった
今から八年前、柱合会議に赴いた時八朔日と再び会った。
彼女は見違えるほど変わり果て挙句には“柱殺し”と汚名を着せられていた
私が柱になったのは闇柱と云う者が死んだからだと後から聞かされた。
八朔日の友人だったらしい


「…久しぶりだな悲鳴嶼」

悲「…嗚呼」

「生きていたんだな」


それだけ云うと八朔日は直ぐに居なくなった
それからも度々姿を見掛けた、猫と戯れていたり合同任務に行くことも多々あった。

岩柱、悲鳴嶼行冥と獪岳の再開→←蟲柱、彼女を想ふ



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設定タグ:鬼滅の刃 , 鬼殺隊 ,   
作品ジャンル:アニメ
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卯月@スイ(プロフ) - 櫻子さん» お楽しみに頂きありがとうございます! (2020年6月3日 20時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品更新楽しみにしてました、お疲れ様でした! (2020年6月3日 15時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
卯月@スイ(プロフ) - 奈雪さん» コメントありがとうございます。こういう柱がいたらいいな、から始まった自己満足の物語にも関わらずそんな風に言っていただけて嬉しいです。読んでいただきありがとうございます! (2020年6月2日 22時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
奈雪(プロフ) - コメント失礼します。此の物語が大好きでした...!完結、おめでとうございます。読むたびに何故か泣いてしまいました。素晴らしいお話に出会わせてくださりありがとうございました(上から目線っぽくてすみません) (2020年6月2日 21時) (レス) id: 5baed18305 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas  
作成日時:2020年4月1日 16時

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