蟲柱、胡蝶しのぶの追憶 ページ34
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当時、生きていた姉であるカナエは同じ女の柱だから、とよく話しかけに行っては玉砕して帰ってきた
カ「ふふっ、でもAはね、とても優しいのよ」
綺麗に笑う姉を見る度にそんな訳ないだろうと思わずにはいられない位、光柱 八朔日Aの噂は最悪だった
口を開けば暴言の数々、弱い者に目もくれず見捨て己の命を最優先、そして、極め付きには「柱殺し」
数年前に闇柱を殺したらしいと噂の彼女は鬼殺隊の嫌われ者だった
胡「姉さんの気持ちを踏み躙らないで」
そう、云った事がある
彼女は云った
「馴れ合う必要が何処にある?お前は胡蝶の妹だな。彼奴はよくお前の話を私にするがもう来るなと伝えておけ。
馴れ合う暇があるなら鍛錬をしろと」
胡「なっ!?」
瞬きをする間に彼女は消えた
その事を伝えると姉さんもAには余り近付かなくなった。哀しそうに笑って刀の手入れを始めた。姉さんは若しかしたらAに同情をしていたのだろうか、ずっと独りでいる彼女を…。其れとも友達になりたかったのだろうか。
カ「Aはとても優しくて、色んなものを背負ってる…少しでも背負ってあげられたら良かったんだけど」
胡「何言ってるの姉さん、あの人がそんな人の筈ない」
カ「前にね、あの子の屋敷に行った時「お前達の様な優しい者達は此処から出て行くべきだ」って行ったの。普通に生きた方がいいって」
胡「あの人が…?」
カ「Aはきっと闇柱を殺してなんかいないわ。彼女はその事になると口を噤むけれど大切な人だったのは間違いないと思うの」
彼女は優しい人よと笑う姉の傍らであの人もそんな事を考えるのかと思い、少し言い過ぎただろうかと後悔した数日後、姉は光柱との合同任務に駆り出された
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卯月@スイ(プロフ) - 櫻子さん» お楽しみに頂きありがとうございます! (2020年6月3日 20時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品更新楽しみにしてました、お疲れ様でした! (2020年6月3日 15時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
卯月@スイ(プロフ) - 奈雪さん» コメントありがとうございます。こういう柱がいたらいいな、から始まった自己満足の物語にも関わらずそんな風に言っていただけて嬉しいです。読んでいただきありがとうございます! (2020年6月2日 22時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
奈雪(プロフ) - コメント失礼します。此の物語が大好きでした...!完結、おめでとうございます。読むたびに何故か泣いてしまいました。素晴らしいお話に出会わせてくださりありがとうございました(上から目線っぽくてすみません) (2020年6月2日 21時) (レス) id: 5baed18305 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas
作成日時:2020年4月1日 16時