光柱、闇柱を看取る ページ21
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私が里の人間を避難させて戻って来た時には戦いは終わっていた。
月夜は平伏していた。目を斬られ脚を斬られ息絶えだえと云った様子で倒れていた。
近くには上弦の壱が居たがそんなのも気に止めず月夜を抱き起こした
『月夜ッ!死ぬな!死なないで!お願い、お願い、私を独りにしないで…ッ』
月『…戻って来るなと言っただろう
目は見えないがお前はそこに居るんだろう』
『やめて、ねぇ、つきよ、月夜!!』
私の頬を撫でながら易しく月夜は笑った
『お前は生きないと駄目だ。
お前はこれからもっと強くなる…そうして誰よりも輝く柱になるんだ。“柱を導く光柱”に成るんだ』
『死なないで、最期の言葉みたいに云わないで』
月『願わくば…───』
月夜は何かを云い残して死んだ
其の言葉を私は思い出せない。
鬼は何時の間にか居なくなっていた
朝日が昇っていたから私達にトドメを刺さず消えたのだ
私はあの日
【月夜を殺した】
そして
【戦いから逃げ、鬼を殺そうともしなかった】
月夜の死を目の当たりにした私は動けず、鬼に斬りかかる事すらしなかった
私は柱失格だ
だからもう二度と誰も死なせない様に強く成るんだ
償いをする為に───
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卯月@スイ(プロフ) - 櫻子さん» お楽しみに頂きありがとうございます! (2020年6月3日 20時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品更新楽しみにしてました、お疲れ様でした! (2020年6月3日 15時) (レス) id: 4de55d417a (このIDを非表示/違反報告)
卯月@スイ(プロフ) - 奈雪さん» コメントありがとうございます。こういう柱がいたらいいな、から始まった自己満足の物語にも関わらずそんな風に言っていただけて嬉しいです。読んでいただきありがとうございます! (2020年6月2日 22時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
奈雪(プロフ) - コメント失礼します。此の物語が大好きでした...!完結、おめでとうございます。読むたびに何故か泣いてしまいました。素晴らしいお話に出会わせてくださりありがとうございました(上から目線っぽくてすみません) (2020年6月2日 21時) (レス) id: 5baed18305 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:卯月@スイ | 作者ホームページ:http://weareasas
作成日時:2020年4月1日 16時