第174話 兄と家族の会話 ページ46
．
ﾌﾞｰﾌﾞｰ
朝方のことだ
携帯の着信音が響いた
勝己の部屋で寝てしまっていた私は勝己の腕の中から脱出して電話に出た
勝己を起こすわけにはいかないのでベランダに出た
「はい」
夏「あ、A
昨日はごめんな、俺のせいで気まずくさせて」
「ううん、いいんだよ
あの人にはそれくらいが丁度いい」
電話は兄からだった
朝だからなのか声が低い
それでもどこが落ち着く声だ
夏「ははっそっか
Aは許すのか？」
「許すつもりは無い…かな」
夏「そっか」
「でも」
「あの人がこれからどう父親になるのか見たいって思ってる」
夏「あんな事されたのに？」
暴力を受け暴言を吐かれた事だろう
「うん、可笑しいでしょ」
夏「Aは優しいからな
でも俺には無理っぽい」
「それでいいんだよ
夏お兄ちゃんは今までずっと私達の事を気にしてくれてた
ありがとう夏お兄ちゃん」
夏「ッおう…」
「中学に入って親友が2人出来たんだ」
そうかと兄は頷いた
「二人ともヒーローを目指しててね、私を絶対に馬鹿にしないの
対等に扱ってくれてる」
夏「そっかぁ…」
「高校では新しい女の子の友達が出来たの」
夏「ついにか！おめでとう！」
「すっごく楽しいよ」
「あ、あと彼氏が出来たよ」
ｶﾞﾀｶﾞﾀｰﾝ!!!
夏「いってぇ…」
大きな音がしたあと兄が声を漏らした
「大丈夫？」
転げ落ちたのだろうか？
夏「お、おう…」
「とってもカッコよくてね、器用なのに不器用で、優しいの、才能マンだなんて呼ばれてるけど本当は誰よりも努力をしている人」
夏「そっか、そっかぁ…」
夏「なぁ、A……やっぱり何でもない」
なぁ、A……
その後に続く言葉は容易に想像出来た
「あのね、夏お兄ちゃん
私、今幸せだよ」
なぁ、A……Aは今幸せか？
そう聴きたかったんだろう
夏「…そっか！なら、良かった」
グスッと兄が涙ぐんだ気がした
それに知らないふりをしてひと声掛けた
「うん、もう切るね」
夏「A今度飯食いに行こうな」
「うん、約束！」
電話を切り部屋に戻ると不機嫌そうな勝己の姿
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卯月@スイ(プロフ) - 鈴音さん» 読んでいただきありがとうございます！ (2019年4月23日 21時) (
レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音 - すごく面白いです！あと最初の絵!!!すごいですね！夢主ちゃんがすごく可愛いです！ピアスが綺麗(*´-`) (2019年4月22日 21時) (レス) id: 52c2a508b7 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます！最近スランプ気味で更新は遅くなると思いますが…楽しんで頂けて本当に嬉しいです！ (2019年1月27日 18時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - とても面白かったです！！夢主と焦凍が仲直りして夢主がお母さんとも仲良くできるようになって本当に良かったです。あとじみに勝己が夢主に対して独占的なのが良いなとそれほど夢主が大好きで大切なんだなと思いました。続き楽しみにしていますね！！ (2019年1月27日 14時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - ゆーなさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2018年9月9日 15時) (レス) id: ef0564ef41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月@スイ | 作者ホームページ：http://weareasas
作成日時：2018年9月7日 21時
