世界で一番、愛おしい10年後の弟へ送る手紙 (ページ4)

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でページ4

『お父さん明日は雨だよー』

『ええっ、！？そんな訳…』

次の日には雨が降った

『お母さん、デパートでバーゲンやるよー』

『えっ！？』

私は次々と未来を当てて見せた

不審に思った両親が私を病院に連れていった
医者は顔を真っ青にし驚き仰け反った

その未来ですらも私には見えていた

──灯璃ちゃんには第2の個性があります

それは予知です

この力は、世界をも揺るがします

どうか、内密に

誰にも話さない方が身のためでしょう

灯璃ちゃんが酷い目にあう前に───

『いい？その個性は絶対に誰にも言っちゃダメよ』

『お父さんとお母さんと約束しようね』

私の予知は眼を合わせる事で発動する
逆に常に発動し続けるのだ

そして、その未来を口にしたら私にも両親にも危害が加わるのが目に見えていた

私はなるべく目を合わせないように過ごした