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今の貴女を守る人 1 ページ2

『ぼく将来大きくなったらお姉ちゃんと結婚する！』
ぼくがそう言えば、お姉ちゃんは大笑いした。
「そっか。私と結婚するのか〜、じゃあ待ってないとね。」
お姉ちゃんはぼくの頭を撫でてくる。
『本気だよ！子供扱いしないで！』
お姉ちゃんに撫でられるのは好きだから、ぼくは大人しく撫でられる。
好きな人を守れるかっこいい男になってやるんだ！

あの日から13年経って、僕は18歳になった。
お姉ちゃんはもう26歳だ。
家族としてはもちろん好きだが、
流石にもう結婚をしたい好きでは無い。
僕は少しは成長したんだろうか。
今日僕はお姉ちゃんに会いに行く。
お姉ちゃんは実家を離れて就職したからすぐには会えない。
だから電車を乗り継いで会いに行く。

僕はお姉ちゃんの部屋のインターホンを鳴らした。
「はーい、どちら様ですか？」
インターホン越しに聞こえて来るお姉ちゃんの声に心が踊った。
『お姉ちゃん、僕だよ！』
「来てくれたの！？すぐあけるね！」
目の前にあるマンションの扉が開いた。
お姉ちゃんの階は三階だった、早く行こう。

「待ってたよー！！来てくれてありがとう！！」
そう言って抱きついてきたお姉ちゃんを僕は抱き締め返した。
『お姉ちゃん、はいこれ。』
お土産と母さんから預かった漬け物を渡す。
「あー！お母さんのお漬物だ！やったあ！」
お姉ちゃんは昔から母さんの漬物が大好きだ。
よくつまみ食いして怒られていた。
「入ってもらったら？」
奥から男の声がした。
「そうだね！入って入って！」
『ちょっと待ってよ、その人は？』
「まだ言ってなかったよね！私の彼氏！」
僕は言葉を失った。
これ程のサプライズがあるだろうか。