「罪悪感」 ページ6
直ぐに保健室に運ばれたが、まだ教室に戻ってきていない。
と、そこへ、
『……大丈夫ですよ、拳藤さん、へへ。』
へらっと笑いながら彼女が顔を出した。
拳藤「爆豪さん！大丈夫だったの！？」
『はい、私の個性、植物、または植物化した自身の体の痛覚共有と言うより感覚共有なんです。
だから周りの音も普段の何十倍とかで……ちょっと大きく展開すると、頭がショートしちゃうんです。ご心配ありがとうございます。』
「感覚、共有……？」
と、呟くように声を発したのは彼女と相対した鎌切尖だった。
彼の個性柄、拘束されてもそれを切り裂くことでそれを解くことが出来た。
なので植物の拘束を何度か解き、兵器回収へと乗り出していたのだが、植物に行く手を阻まれ、そして最後に首元への打撃で失神させられ敗北……という形だった。
そこまでが本当に一瞬だったのだが。
その一瞬に何度も行動していた鎌切の行動力と瞬発力も大したものだが。
彼が狼狽している理由。それは、彼女の操る植物を切ってしまったから。
彼女にとってそれは腕を切り裂かれているのと同じ事。激痛、なんてものではないだろう。
鎌切「す、すまねぇ爆豪……」
と、彼らしくもない言い方で謝っていた。
彼も、根は良きヒーローなのだろう。
そんな彼に、爆豪さんは笑いかける。
『大丈夫ですよ。お気になさらず。私、個性が発現してからしばらく、自分の個性で野菜を作ってたんです。』
鎌切「お、おう……？」
『私の個性なら、ものの5分で美味しい野菜ができたものです。でも、収穫になって気付いたんです。
実のところを摘まなきゃいけないって。
こんな事言うのはなんですけど、自分が作る野菜って、めちゃくちゃ美味しいんです。
だから痛みよりも美味しさ優先で夢中になって収穫したんです。
そしたら痛みに慣れちゃいました。へへ。』
へへ、じゃ済まない事だろうが、彼女はだから気にしないで。と言ってニコニコしていた。
鎌切にはまだ罪悪感が残っているようだが、いつまでもウジウジと悩んでいるタイプではなかったので切り替えたようだった。
『それに、お兄ちゃんと本気で喧嘩した時の比じゃありませんでしたしね。』
……爆豪さんが喧嘩というのは想像がつかないが、あの目の逸らし方は、それ程までの壮絶なものなのだろう。
知りたくなかった。
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negimer(プロフ) - マカロンさん» コメントありがとうございます！とても励みになりました！更新は遅いかもですが頑張って行きたいと思います。よろしくお願いします！ (2019年8月8日 14時) (
レス) id: 6c9e98aa73 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - Ｂ組大好きなので、この様な作品が出てきてくれることは有り難い限りです！！ヾ(*≧∀≦)ﾉﾞ更新頑張ってください！！応援しております！！q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2019年8月8日 10時) (レス) id: e92dba3cc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：negimer | 作成日時：2019年8月8日 0時
