幼馴染は悪友コンビでした。 (ページ5)

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優等生と悪友は幼馴染 #4 ページ5

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向井「部長の絵、ほんっまに綺麗や」

『ありがとう』

向井「なんかな、部長にしか描かれへんタッチやねん
こう、繊細で綺麗でまるで部長そのもの！みたいな………

ってあれ、俺もしかしてなんか変な事言うてる！？」

頭を抱えて慌てる康二に、私は一言声を掛けた。

『嬉しいよ』

この言葉に対してみるみる笑顔になっていく康二

向井「………俺、決めた！」

『ん、何を？』

向井「今年の文化祭に出す絵のテーマ！」

『うん』

向井「部長を描く！！！」

こんな事言われたのは初めてで、最初は戸惑う

でも、康二のやる気に満ち溢れた顔を見てれば自然と"いいよ"なんて言って承諾していた。

向井「部長の貴重な時間、一瞬だけ俺にくれへん？」

『うん、いいよ』

向井「………ほんま相変わらず男の言葉に響かんな〜！
さすが部長やわ」

『男の言葉？』

向井「も〜！どうやったら部長ドキドキさせられんねん！」

なんてふざけたことを言う康二の隣を歩き出して五分ぐらいか、

二人してやってきたのは、もう何年も手入れされていない裏庭。

向井「部長が華やからな、あえてこういう殺風景なんがええんよ」

『…………』

向井「あれ、部長？」

『康二、絶対にここがいいの？』

向井「絶対………まぁ、イメージ的にはここやな、」

康二の目を見てからもう一度、生い茂った草木に目をやる。

私は、その草木に足を踏み入れようとした、
そのとき

向井「待って！」

言葉と共に、右手首を捕まれた。

向井「もしかして、虫あかん？」

『………』

向井「手、震えてる」

そっと重ねられた手は、私の手よりも大きくて
ゆっくりと握り返す。

『苦手なの』

向井「！やっぱそうやんな、ほんまごめんっ、
俺が無理言うて………」

『でも、気付いてくれた
………ありがとう、康二』

こうして移動した先は、校門付近の花壇前

向井「やっぱり花と華の相性は抜群や！！」

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