優等生と悪友は幼馴染 #3 ページ4
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渡辺「ねえ、A」
後ろから聞こえてきた声に振り返る。
渡辺「次の授業、なに」
『情社』
渡辺「……マジ？寝る時間だわ」
『最低』
渡辺「は？あんなつまんねぇ授業してる方が悪い
てか今日の板書も頼んだ」
そう言って渡された翔太のノート
中を開けば、ほとんど私の字で埋め尽くされている。
『………これまさか、テスト前このまま出してる？』
渡辺「当たり前じゃん」
『翔太、進級出来なくても知らないから』
渡辺「………」
ふて寝したのか、それから返事が返ってくることは無かった。
結局、授業も宣言通りフルで寝た翔太
『はい』
預かっていた翔太のノートを本人に返す。
渡辺「………お前さ、マジ字綺麗」
『ありがとう』
渡辺「だから次の授業も………」
『無理』
渡辺「だる」
『辰哉に頼んで』
それだけ言って次の授業の準備をする、その後ろで翔太は本当に辰哉を呼んだ。
私は思わず振り返る。
深澤「なぁに？わら」
渡辺「Aが書いてくんねぇから、代わりにふっか書いて」
深澤「いや、自分で書きな？」
渡辺「無理、寝る」
中々終わりそうに無い言い合いに、私は自ら終止符を打った。翔太の手からノートを奪う。
『今日だけだから』
渡辺「うっしゃ」
深澤「A、翔太に甘いって」
『………さっき、"字綺麗"って言ってくれたからそのお礼
じゃなきゃこんな事しない』
辰哉にそう言えば、なぜか笑っていて、
深澤「ほんと優しいねぇ〜」
そう言っては私の前に立って、頭を撫でてきた。
『………辰哉のファンに刺されるから、やめて』
深澤「ふは、そうだねえ
じゃあそんな可愛い事言わないでよ。わら」
辰哉はその場から去ってゆく。
渡辺「………ぼっさぼさ」
『辰哉のせい』
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作者名：佐藤さん | 作成日時：2023年2月20日 0時
